“おもかげ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:オモカゲ
語句割合
60.4%
面影35.8%
1.8%
於母影1.2%
容貌0.3%
幻影0.3%
面景0.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と云う時、お君はその机にひたと顔をつけて、うつぶしになった。あらぬおもかげとどめずや、机の上はすすだらけである。
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一方にこうした日晷ひかげを追う風の、早く埋没したおもかげを、ほのかながうかがわせているというものである。
山越しの阿弥陀像の画因 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
かねさんの態度は明瞭めいりょうで落ちついて、どこにも下卑げびた家庭に育ったという面影おもかげは見えなかった。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
西洋の絵の面影おもかげかすみを透してたまを眺めるような心持で堪能たんのうして見ないということはありません。
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
有名な美貌の持主でしたが、一つは年、もう一つは、重なった不幸に打ちひしがれ、すっかりおもかげを変えていました。
われは墓前にひざまづきて、亡人なきひとおもかげをしのび、更にかうべめぐらして情あるロオザとマリアとに謝したり。
前年の新年にはS・S・Sの「於母影おもかげ」が載せられ、ことしは鴎外署名の「舞姫」が附録の巻頭を飾った。
そこで「舞姫」や『国民之友』の夏期附録となった『於母影おもかげ』などが出来たのです。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
いざ雪ふらば降れ、風ふかば吹け、我が方寸ほうすんの海に波さわぎて、沖の釣舟つりぶねおもひも乱れんか、ぎたる空にかもめなく春日はるひのどかになりなん胸か、桜町が殿の容貌おもかげも今は飽くまで胸にうかべん。
軒もる月 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
草緑にして露繁き青山の練兵場、林を出でゝ野に入り、野を去つて更に田に出づるかうがい町より下渋谷の田舎道は余と透谷とが其頃しばしば散歩したる処にして当時の幻影おもかげは猶余の脳中に往来す。
透谷全集を読む (新字旧仮名) / 山路愛山(著)
夕されば物念ものもいまさる見し人の言問はすさま(ひしさま)面景おもかげにして (巻四、相聞、笠女郎)
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)