“ぜんこう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ゼンコウ
語句割合
前講30.0%
禅閤10.0%
全交10.0%
全甲10.0%
前行10.0%
前項10.0%
善孝10.0%
善行10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ところが、ある日の高座で前講ぜんこうのなんとかいう若い講釈師が朝鮮軍記の碧蹄館へきていかんの戦いを読んだのです。
三浦老人昔話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
その人は、さきの九条関白家かんぱくけ——月輪禅閤ぜんこうの息女と結婚して、法門に未曾有みぞうな問題を起した人物である。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こんどの大事変で——いやそれより前からも心配は絶えない立場にあったが——誰よりも悲しみ、そして誰よりも肉体へこたえたのは、月輪禅閤ぜんこうであったにちがいない。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
文章は、上巻の方は、三風来ふうらい全交ぜんこう饗庭あえばさんなぞがごちゃ混ぜになってる。中巻は最早もう日本人を離れて、西洋文を取って来た。
予が半生の懺悔 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
れいによって全甲ぜんこう通信簿つうしんぼを見てもらおうと意気ごんで帰った家には、昼めしのしたくをしたちゃぶだいが、白いふきんをかぶって、さびしくかれを待っているばかりで、母のすがたは見えなかった。
美しき元旦 (新字新仮名) / 吉田甲子太郎(著)
前言ぜんげん前行ぜんこうただたわぶれのみと、双方打解けて波風なみかぜなく治まりのついたのは誠に目出度めでたい、何もとがめ立てするにも及ばぬようだが、私には少し説がある。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
此者の用も未た詳ならされと、前項ぜんこうに記したる糸掛いとかけ石に於けるよりは更にふとひもを以てくくりし者たる事殆とうたがひ無く、從つて何物なにものかのおもりに用ゐられしならんと考へらるるなり。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
桜川由次郎、鳥羽屋小三次、十寸見ますみ和十、乾坤坊けんこんぼう良斎、岩窪いわくぼ北渓、尾の丸小兼こかね竹内ちくない三竺さんちく、喜斎等がその主なるものである。由次郎は後に吉原に遷って二代目善孝ぜんこうと云った。
細木香以 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
もっとわたくし先祖せんぞなか立派りっぱ善行ぜんこうのものがったおかげで、わたくしつみまでがよほどかるくされたともうすことで……。