“禅閤（ぜんこう）” の例文

その人は、前（さき）の九条関白家（かんぱくけ）——月輪禅閤（ぜんこう）の息女と結婚して、法門に未曾有（みぞう）な問題を起した人物である。

親鸞 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)

こんどの大事変で——いやそれより前からも心配は絶えない立場にあったが——誰よりも悲しみ、そして誰よりも肉体へこたえたのは、月輪禅閤（ぜんこう）であったにちがいない。

親鸞 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)

遠流（おんる）の日はまだ決まらないが、それまでのわずかの日の間でも、禅閤（ぜんこう）は、上人の身をどこか安らかな所へおいて、心から名残（なごり）を惜しみたいと考えてここへ来たのであった。

親鸞 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)

“禅閤”の意味

《名詞》
禅閤（ぜんこう）

摂政や関白であったもので仏門に入り剃髪したもの。
(出典:Wiktionary)

“禅閤（太閤）”の解説

太閤（たいこう）は、摂政または関白の職を退いて後、子が摂関の職に就いた者、摂関辞職後に内覧の宣旨を受けたものを指す称号。敬称は摂政・関白と同じく「殿下」であり、呼びかけの場合は「太閤殿下」となる。本来は太閤下（たいこうか）と呼ばれていたが、やがて略されるようになった。大殿（おおとの）とも呼ばれる。
また出家した太閤のことを禅定太閤（ぜんじょう たいこう）、略して禅閤（ぜんこう）という。
(出典:Wikipedia)

禅	常用漢字 中学 部首:⽰ 13画
閤	漢検準1級 部首:⾨ 14画