“禅閤”の読み方と例文
読み方割合
ぜんこう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その人は、さきの九条関白家かんぱくけ——月輪禅閤ぜんこうの息女と結婚して、法門に未曾有みぞうな問題を起した人物である。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こんどの大事変で——いやそれより前からも心配は絶えない立場にあったが——誰よりも悲しみ、そして誰よりも肉体へこたえたのは、月輪禅閤ぜんこうであったにちがいない。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
遠流おんるの日はまだ決まらないが、それまでのわずかの日の間でも、禅閤ぜんこうは、上人の身をどこか安らかな所へおいて、心から名残なごりを惜しみたいと考えてここへ来たのであった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)