“せんきやく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
船客66.7%
先客33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
出港しゆつかうのみぎり白色檣燈はくしよくしやうとうくだけたこと、メシナ海峽かいきようで、一人ひとり船客せんきやくうみおぼれた事等ことなどあだかてんこゝろあつて、今回こんくわい危難きなん豫知よちせしめたやうである。
ドオバアからオスタンド迄の海上三時間は少しばかり波の立つのを感じた。晶子を酒場バアそば寝台ねだいへ休息させて置いて、自分は甲板かんぱんの上の船客せんきやくに交つて涼しい汐風に吹かれて居た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
エイフツドクハク伊等イとう各國かくこく上等じやうとう船客せんきやくいづれも美々びゞしき服裝ふくさうして着席ちやくせきせる其中そのなかまじつて、うるはしき春枝夫人はるえふじん可憐かれん日出雄少年ひでをせうねんとの姿すがたえた。
き合ふ時双方の船客せんきやくが帽やハンカチイフを振りたがひに健康を祝つて叫びかはす。又信号所の附近にある人家の楼上から女子供が「ボン、ヴオアイヤアヂユ」などと仏蘭西フランス語で呼びかける。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
ときに、先客せんきやく一人ひとりありましてみぎました。氣高けだかいばかりひんのいゝとしとつたあまさんです。失禮しつれいながら、先客せんきやく邪魔じやまでした。
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)