“せんかく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
船客25.0%
先客16.7%
尖閣16.7%
尖角8.3%
仙客8.3%
仙格8.3%
先覚8.3%
戦革8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕はペナンを出帆してから郵船会社の厚意で一等室へ移して貰つたが、幸ひ相客あいきやくが無いので広い涼しい部屋を一人ひとりで占領する事となつた。一等船客せんかくには千頭ちかみ、宮坂などと云ふ海軍大尉が乗つて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
独語ひとりごとを言ひ言ひ内部なかに入つて来た。見ると暖炉ストーブ周囲まはりには、先客せんかくがどつさり寄つてたかつて火いきれに火照ほてつた真赤な顔をして、何かがやがや話してゐた。
塔や尖閣せんかくなどは燃えながらあたかも地震に揺られた如くたおれ落ちた。
暗黒星 (新字新仮名) / シモン・ニューコム(著)
秀吉もまた、直ちにそれを、察知したものの如く、前線の尖角せんかく陣地から山麓の要所へわたって、壕を掘らせ、柵をわせ、かつ
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
前哨ぜんしょうの散兵陣地、尖角せんかく陣地、第二陣地、ほとんど一溜ひとたまりもなく押し崩され、中軍の寺院附近は、それらのすなき将兵や馬のいななきで埋まっていた。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
戒厳令布かれたる号外売る鈴の音かまびすしき裡に在りて、泰然釣を垂れ、世事せじを一笑に附し去りて顧みず。釣者誠に仙客せんかくなるかな仙客なるかな。
東京市騒擾中の釣 (新字旧仮名) / 石井研堂(著)
それに来年は、一級仙格せんかくが進んで、鈴鹿すずかの神になる事になっておるが、両親は今年が十三回忌に当るから、此の七月にまた法要をしてくれようとしておるが、それでは到底鈴鹿の神になる事ができぬ。
女仙 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
ときひじり先覚せんかく
全都覚醒賦 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
玄徳の軍来る! ——の報は、たちまち零陵れいりょう震駭しんがいせしめた。戦革せんかくの世紀にあっては、どこの一郡一国であろうと、この世紀の外に安眠をむさぼっていることはできなかったのである。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)