女仙にょせん
市ヶ谷の自証院の惣墓の中に、西応従徳と云う法名を彫った墓がある。それは西応房と云う道心坊主の墓で、墓の主の西応房は、素養などはすこしもなかったが、殊勝な念仏行者で、生涯人の悪を云わず、他人の罪を被せられても弁解せず、それで咎められる事でもあ …
題名が同じ作品
女仙 (新字新仮名)芥川竜之介 (著)