“しほかぜ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
潮風66.7%
汐風33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
海岸かいがんには、えだぶりのうつくしいくろまつがつらなりえたりしてゐます。おなまつでもあかまつはやまてきしてゐますが、くろまつは潮風しほかぜもつとつよです。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
日出雄少年ひでをせうねんわたくしかほ見詰みつめて『おや/\、叔父おぢさんは何時いつにか、黒奴くろんぼになつてしまつてよ。』と自分じぶんかほ自分じぶんにはえず、昨日きのふ美少年びせうねんも、いまけ、潮風しほかぜかれて
このたい樹木じゆもくは、櫧帶かしたいといふほどかし、しひなど常緑濶葉樹じようりよくかつようじゆがおもにそだち、海岸かいがん潮風しほかぜつよ砂地すなじには、よくくろまつがえ、南部なんぶにはくすのきがおほえて暖國的だんこくてき氣分きぶんをたゞよはせてゐます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
汐風しほかぜりやうを吹きて、呼吸漸くしづまり、彼方の岸に登りしときは、心も頗るおちゐたり。
我はみづから面のくが如く目の血走りたるを覺えて、きれ鹹水しほみづひたして額の上に加へ、又水をわたり來る汐風しほかぜすこしをも失はじと、衣のボタン鬆開しようかいせり。されど到る處皆火なるを奈何いかにせん。