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ごそうりやう
幼年より
病身と雖も
御惣領なれば
強て
家督に立給しが綱教卿も同年九月九日御年廿六
歳にて
逝去なり然るに
次男頼職卿も
早世なるに
依紀伊家は
殆ど
世繼絶たるが如し三
男信房卿同家へ
養子と
成せられて
間は
無れ共外に御
血筋なき故まづ左京太夫
頼純の四男
宗通の次男を
割木ほどの
事も
大臺にして
叱りとばさるる
婢女の
身つらや、はじめ
受宿の
老媼さまが
言葉には
御子樣がたは
男女六
人、なれども
常住家内にお
出あそばすは
御總領と
末お
二人