“こうぎょく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
紅玉33.3%
皇極14.3%
黄玉14.3%
皎玉9.5%
硬玉9.5%
勾玉4.8%
攻玉4.8%
鋼玉4.8%
香玉4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
此のたびの不思議な其の大輪たいりんの虹のうてな紅玉こうぎょくしべに咲いた花にも、俺たちが、何と、手を着けるか。雛芥子ひなげしが散つてに成るまで、風が誘ふをながめて居るのだ。
紅玉 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
喜田博士は皇后で後天皇になられた御方だとしたから、此処では皇極こうぎょく斉明さいめい)天皇に当らせられる。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
と、屠蘇を燗酒に改め、自らも、先づ箸を鮒の腹部につけ、黄玉こうぎょくの如く、蒸し粟の如きを抉り出しぬ。客は、杯を右手めてに持ちながら、身を屈めて皿中を見つめ、少し驚きしといふ風にて
元日の釣 (新字旧仮名) / 石井研堂(著)
これらは流変りゅうがわりで例外に近く、大抵の国民は白鼠を吉祥とする。『嬉遊笑覧』に、『太平広記』にいわく、白鼠身皎玉こうぎょくのごとく白し。耳足紅色、眼眶まぶたまた赤きもの、すなわち金玉の精なり。
そういう偶然に海からゆり上げられるものが、珊瑚さんごや真珠である場合はまれにもなく、ましてや山々の奥から運び出される硬玉こうぎょくでなかったのは、言うまでもないことであろう。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
伊勢山田の商人あきんど勾玉こうぎょくより小包送りこしけるを開き見ればくさぐさの品をそろへて目録一枚添へたり。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
藤田さんは今攻玉こうぎょく社長しゃちょうをしている。攻玉社は後に近藤真琴こんどうまことの塾に命ぜられた名である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
素敵すてききをかけられてよくみがかれた鋼鉄製こうてつせいの天の野原に銀河ぎんがの水は音なくながれ、鋼玉こうぎょく小砂利こじゃりも光りきしの砂も一つぶずつ数えられたのです。
インドラの網 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
触るよ、触るどころか、抱いて寝るんだ。何、玉香が、香玉こうぎょくでも、おんなもうじゃは大抵似寄りだ、心配しなさんな。その女じゃああるめえよ、——また、それだって、構わねえ。俺が済度して浮ばしてる。
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)