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おほめだま
仍て
速に
館に
召返し、
座に
引いて、
昌黎面を
正うして
云ふ。
汝見ずや、
市肆の
賤類、
朝暮の
營みに
齷齪たるもの、
尚ほ
一事の
長ずるあり、
汝學ばずして
何をかなすと、
叔公大目玉を
食はす。
大目玉で、
天守を
睨んで、ト
其処に
囚られてござるげな、
最惜い、
魔界の
業苦に、
長い
頭髪一筋づゝ、
一刻に
生血を
垂らすだ、
奥様の
苦脳を
忘れずに、
飽くまで
行れさ、
倒れたら
介抱すべい。