“あしばや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
足早53.8%
足疾17.9%
足速12.8%
急足2.6%
急歩2.6%
疾歩2.6%
疾足2.6%
脚早2.6%
足駿2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
燕作は、野武士のぶしの仲間から、韋駄天いだてんといわれているほど足早あしばやな男。をさげて、昌仙からうけた密書をふところへ深くねじおさめ
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
つんぼひがみで、昨日悩まされた、はじめの足疾あしばやな女に対するむか腹立も、かれこれ一斉いっとき打撞ぶつかって、何を……天気は悪し、名所の見どころもないのだから、とっとっ、すたすた
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
青々とした菜をしょって帰って行く子供もあり、男とも女とも後姿の分らないようなのが足速あしばやに岡の道を下って行くもあり、そうかと思うと、上着うわっぱりのまま細帯も締めないで
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
すこ躊躇ためらッていて、「チョッ言ッてしまおう」と独言ひとりごとを言いながら、急足あしばやに二階を降りて奥坐舗おくざしきへ立入る。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
ト云うお政の声を聞付けて、昇は急足あしばやそば歩寄あゆみよ
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
自己おのが云う事だけを饒舌しゃべり立てて、人の挨拶あいさつは耳にも懸けず急歩あしばやに通用門の方へと行く。その後姿を目送みおくりて文三が肚のうち
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
その内に紳士の一行がドロドロと此方こちらを指して来る容子を見て、お政は茫然ぼうぜんとしていたお勢の袖をいそがわしく曳揺ひきうごかして疾歩あしばや外面おもてへ立出で、路傍みちばた鵠在たたずんで待合わせていると
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
ト口に言って、「お勢の帰って来ない内に」ト内心で言足しをして、憤々ぷんぷんしながら晩餐ばんさんを喫して宿所を立出たちいで、疾足あしばや番町ばんちょうへ参って知己を尋ねた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「来んでもよい。おことらは、人数をまとめ、敵に備えろ。——脚早あしばやな筑前、間はかぬぞ」
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
つね口強くちごは足駿あしばや
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)