“足疾”の読み方と例文
読み方割合
あしばや100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
貫一はつと踏出して始の如く足疾あしばやに過行けり。宮は附人つきひとに面をそむけて、くちびるみつつ歩めり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
つんぼひがみで、昨日悩まされた、はじめの足疾あしばやな女に対するむか腹立も、かれこれ一斉いっとき打撞ぶつかって、何を……天気は悪し、名所の見どころもないのだから、とっとっ、すたすた
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
つんぼひがみの向腹立むかっぱらたちが、何おのれで、わたりをききも、尋ねもせず、足疾あしばやにずかずかと踏掛ふんがけて、二三間ひょこひょこ発奮はずんで伝わったと思うと、左の足が、ずぶずぶと砂に潜った。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)