高貴こうき)” の例文
それからまだおばあさまは、八つまで、大きなかきを、ひいさまのしっぽにすいつかせて、それを高貴こうきな身分のしるしにしました。
かわらのようなあつい、不細工ぶさいくものあいだに、このかみのようにうすい、しかも高貴こうき陶器とうきがいっしょになっているということは、なんというこころないことでありましょう?
さかずきの輪廻 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わしは使つかいのものじゃ。わしのご主君しゅくんは、それは高貴こうきなおかたではあるが、多くの、りっぱなおともをおつれになり、いま赤間あかませきに、おとどまりになっていられる。
壇ノ浦の鬼火 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
ただ聞いていると、かれはなにか高貴こうき有力ゆうりょくな人物と応対おうたいしているように思われたかもしれなかった。
しかし、玉依姫様たまよりひめさまほうでは何所どこまでも打解うちとけた御様子ごようすで、とうと神様かみさま申上もうしあげるよりはむしろ高貴こうき若奥方わかおくがたったお物越ものごしで、いろいろとやさしいお言葉ことばをかけくださるのでした。——
この点、まだ現代の女性はイージーでセンチで安価あんか妥協だきょうをしてしまうのが多い。異性に対し、もっと高貴こうきたしか潔癖けっぺきを持ってもらい度い。潔癖のない女ほど下等で堕落だらくやすいものはない。
その声でさっすると、その女たちは、この高貴こうきなおやしきの、召使めしつかいであることがわかりました。
壇ノ浦の鬼火 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
よく気をつけて親方を見ると、態度たいどでも様子でも、かれにはひじょうに高貴こうきなところがあるように見えた。かれの様子にはミリガン夫人のそれを思い出させるところがあった。
「あんなようすをしているとは、おもいもよらなかったよ。なんてつまらない鳥なんだ。われわれ高貴こうきのものが、おおぜいそばにきたのにおじて、羽根はねのいろもなくしてしまったにちがいない。」
偶然ぐうぜんのことから、わたしは、らんに興味きょうみをもつようになりました。いままでは無関心むかんしんにこれをていて、ただ普通ふつうくさの一しゅとしかおもわれなかったのが、特別とくべつ高貴こうきなもののようにおもいはじめたのです。
らんの花 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「しずかになさい。だまっていてくれ。高貴こうき方々かたがたの前だ、ご無礼ぶれいにあたるぞ。」
壇ノ浦の鬼火 (新字新仮名) / 下村千秋(著)