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飽足
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あきた
ふりがな文庫
“
飽足
(
あきた
)” の例文
きりょうも
痩
(
や
)
せては居るが美しかった。荘子もこの妻を愛して居る。だが、荘子はこの妻の貞淑にもまた月並な
飽足
(
あきた
)
りなさを感じるのだった。
荘子
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
顔だけでは、
飽足
(
あきた
)
らず、線香のような手足を描いて、で、のけぞらした形へ、
疵
(
きず
)
をつける。それも墨だけでは心ゆかず、やがて絵の具をつかい出した。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「俺はこの手で妹へ水をブッ掛けさせられた。畜生、殺しても
飽足
(
あきた
)
らないのはあの石見だ」
銭形平次捕物控:022 名馬罪あり
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
自己を
韜晦
(
とうかい
)
しているのではなかろうか。それが心寂しく
飽足
(
あきた
)
らなかったのである。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
其の方のような悪人は年を
老
(
と
)
っても
人指
(
ひとさしゆび
)
と
拇指
(
おやゆび
)
で
捻
(
ひね
)
り殺すぐらいの事は心得て
居
(
お
)
る、さアそれとも言訳があるか、忠義に
凝
(
こ
)
った若者らは不忠不義の大罪人
八裂
(
やつざき
)
にしても
飽足
(
あきた
)
らんと
憤
(
いきどお
)
ったのを
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
小六
(
ころく
)
は
兄
(
あに
)
の
平氣
(
へいき
)
な
態度
(
たいど
)
を
心
(
こゝろ
)
の
中
(
うち
)
では
飽足
(
あきた
)
らず
眺
(
なが
)
めた。
然
(
しか
)
し
宗助
(
そうすけ
)
の
樣子
(
やうす
)
に
何處
(
どこ
)
と
云
(
い
)
つて、
他
(
ひと
)
を
激
(
げき
)
させる
樣
(
やう
)
な
鋭
(
する
)
どい
所
(
ところ
)
も、
自
(
みづか
)
らを
庇護
(
かば
)
ふ
樣
(
やう
)
な
卑
(
いや
)
しい
點
(
てん
)
もないので、
喰
(
く
)
つて
掛
(
かゝ
)
る
勇氣
(
ゆうき
)
は
更
(
さら
)
に
出
(
で
)
なかつた。たゞ
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「俺はこの手で妹へ水をブツ掛けさせられた。畜生、殺しても
飽足
(
あきた
)
らないのはあの
石見
(
いはみ
)
だ」
銭形平次捕物控:022 名馬罪あり
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
殺したのは、噛み殺しても
飽足
(
あきた
)
りない、お願ひだから親分
銭形平次捕物控:301 宝掘りの夜
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
飽
常用漢字
中学
部首:⾷
13画
足
常用漢字
小1
部首:⾜
7画
“飽”で始まる語句
飽
飽気
飽迄
飽々
飽満
飽食
飽海
飽浦
飽和
飽氣