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願望
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ねがい
ふりがな文庫
“
願望
(
ねがい
)” の例文
苦労性の気の弱い母もついに私の
願望
(
ねがい
)
を容れて、下谷の清水町にわびしく住んでいる遠縁の伯母をたよりに上京することを許してくれた。
駅夫日記
(新字新仮名)
/
白柳秀湖
(著)
この
願望
(
ねがい
)
は、私以上の私の心から出る
不可抗
(
ふかこう
)
な願いだ。せっかくだが私は大叔父の忠告に従うわけには行かない。で私は答えた。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
自殺をする奴等は、きっとこんな風に坐って、最後の
願望
(
ねがい
)
を書き遺すにちがいない。そのときの心持はどんなだろう。おれは
判然
(
はっきり
)
とわかるような気がする。
ピストルの蠱惑
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
あるものは
願望
(
ねがい
)
はあれど
希望
(
のぞみ
)
なき
溜息
(
ためいき
)
をもって、
揺動
(
ゆれうご
)
く無数の
藻草
(
もぐさ
)
のようにゆらゆらとたゆとうておった。
悟浄出世
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
御迷惑かけては
済
(
すみ
)
ませぬ故どうか御帰りなされて下さりませ、エヽ千日も万日も止めたき
願望
(
ねがい
)
ありながら、と
跡
(
あと
)
の一句は口に
洩
(
も
)
れず、
薄紅
(
うすくれない
)
となって顔に
露
(
あらわ
)
るゝ
可愛
(
かわゆ
)
さ
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
私
(
わたくし
)
は
単身
(
たんしん
)
瀑壺
(
たきつぼ
)
の
側
(
そば
)
を
通
(
とう
)
って
上
(
うえ
)
のお
宮
(
みや
)
に
詣
(
もう
)
で、
母
(
はは
)
の
願望
(
ねがい
)
をかなえさせてくださるようお
依
(
たの
)
みしました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
あっちの
希望
(
のぞみ
)
、こっちの
願望
(
ねがい
)
、それらを万遍なく
斟酌
(
しんしゃく
)
してともかくも事を行ったとする。するというところの識者という奴が、ケチつけてくさしおる。……わしにはお前がうらやましいよ。
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
将来は
如何
(
いか
)
にしてもこの恋を遂げたいとの切なる
願望
(
ねがい
)
。
蒲団
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
「さあ、これでお
前達
(
まへたち
)
の
願望
(
ねがい
)
はかなつた」
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
一体、今夜のように、人がいてくれなければいいという
願望
(
ねがい
)
と、そうした静寂の不気味さを同時に感じたということは、彼としてはこれまでに
曾
(
かつ
)
てない経験であった。
空家
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
そのお
蔭
(
かげ
)
で、とうとう
日頃
(
ひごろ
)
の
願望
(
ねがい
)
の
協
(
かな
)
う
時
(
とき
)
がまいりました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
それで、何等かの方法によって自分の罪過を償いたいということが、私の唯一の
願望
(
ねがい
)
になりました。
自責
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
“願望”の意味
《名詞》
願 望(がんぼう)
願い望むこと。
(出典:Wiktionary)
願
常用漢字
小4
部首:⾴
19画
望
常用漢字
小4
部首:⽉
11画
“願”で始まる語句
願
願掛
願文
願書
願人坊主
願人
願上候
願事
願山
願出