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おんせい
申すやと有しかば
雲源全く
僞りは申上ず私し
盜賊に
紛れ之なく候
御仕置仰付らるべしと云に
大岡殿否彼の吉三郎は其方と兄弟に
非ずや
人相恰好音聲までもよく似たり
汝弟を
嗅官に
注意をするのは、やがて
其の
音聲に
注意をするのと
同じことです
と
言ふ
樣な
文句で、
隨分奇妙な、
恐らくは
新派先生一派から
税金を
徴收に
來さうな
詩ではあつたが、
月明に、
風清き
滊船の
甲板にて、
大佐軍刀の
柄を
後部に
廻し、
其朗々たる
音聲にて