阿關おせき)” の例文
新字:阿関
なみだ各自てんでわけかうぞと因果いんぐわふくめてこれもぬぐふに、阿關おせきはわつといてれでは離縁りゑんをといふたもわがまゝで御座ござりました
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
いや阿關おせきこうふとちゝ無慈悲むじひ汲取くみとつてれぬのとおもふからぬがけつして御前おまへかるではない、身分みぶん釣合つりあはねばおもこと自然しぜんちがふて
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
あゝわたくし高坂かうさか録之助ろくのすけおぼえてくださりました、かたじけなう御座ござりますとしたくに、阿關おせきはさめ/″\としてれも一人ひとりおもふてくださるな。
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
身分が惡いの學校が何うしたのと宜くも宜くも勝手な事が言はれた物、先方さきは忘れたかも知らぬが此方はたしかに日まで覺えて居る、阿關おせきが十七の御正月、まだ門松を取もせぬ七日の朝の事であつた
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)