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長夜
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ちやうや
とても
積らば
五尺六尺雨戸明けられぬ
程に
降らして
常闇の
長夜の
宴、
張りて
見たしと
縺れ
舌に
譫言の
給ふちろ/\
目にも
六花の
眺望に
別は
無けれど
其の
宗室を
會して、
長夜の
宴を
張るに
當りては、
金瓶、
銀榼百餘を
陳ね、
瑪瑙の
酒盞、
水晶の
鉢、
瑠璃の
椀、
琥珀の
皿、いづれも
工の
奇なる
中國未だ
嘗てこれあらず、
皆西域より
齎す
處。