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金簪
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きんかんざし
ふりがな文庫
“
金簪
(
きんかんざし
)” の例文
道齋銘
(
だうさいめい
)
のを探し出して樂しみにして居りましたが、不思議なことに、母の
金簪
(
きんかんざし
)
を
鑄込
(
いこ
)
んだ、父の最後の
傑作
(
けつさく
)
が見えません。
銭形平次捕物控:008 鈴を慕う女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お春は
紅
(
くれない
)
のしごきを解いて、堅く
膝
(
ひざ
)
をくくり合せ、
襟
(
えり
)
を開けて真珠の胸を露わしたが、やがて
金簪
(
きんかんざし
)
を乳房の下に突き込んで、そのまま前に倒れ伏しました。
艶容万年若衆
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
そうだ、帯上げもおなじ色だったので、大粒な、
珊瑚珠
(
さんごじゅ
)
の
金簪
(
きんかんざし
)
が眼についたって。
市川九女八
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
其
(
そ
)
の
雪洞
(
ぼんぼり
)
の
消
(
き
)
えた
拍子
(
ひやうし
)
に、
晃乎
(
きらり
)
と
唯吉
(
たゞきち
)
の
目
(
め
)
に
留
(
とま
)
つたのは、
鬢
(
びんづら
)
を
拔
(
ぬ
)
けて
草
(
くさ
)
に
落
(
お
)
ちた
金簪
(
きんかんざし
)
で……
濕
(
しめ
)
やかな
露
(
つゆ
)
の
中
(
なか
)
に、
尾
(
を
)
を
曳
(
ひ
)
くばかり、
幽
(
かすか
)
な
螢
(
ほたる
)
の
影
(
かげ
)
を
殘
(
のこ
)
したが、ぼう/\と
吹亂
(
ふきみだ
)
れる
可厭
(
いや
)
な
風
(
かぜ
)
に
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
おのが
頭
(
かしら
)
にさしたる
金簪
(
きんかんざし
)
まで引抜き
温
(
ぬく
)
みを添えて売ってのみ、我身のまわり調度にして
玉
(
たま
)
わりし大事の/\女房に満足させて、昔の
憂
(
う
)
きを
楽
(
たのしみ
)
に語りたさの
為
(
ため
)
なりしに、
情無
(
なさけなく
)
も死なれては
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
女房お
綾
(
あや
)
が死んだ後は、その唯一の形見の
金簪
(
きんかんざし
)
を
鑄込
(
いこ
)
んで大きい鈴を作り、自分の仕事部屋に掛けて、朝夕清澄な音を樂しんで居りましたが、或夜賊が入つて、芳村道齋を斬つた上
銭形平次捕物控:008 鈴を慕う女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
女房お
綾
(
あや
)
が死んだ後は、その唯一の形見の
金簪
(
きんかんざし
)
を
鋳込
(
いこ
)
んで大きい鈴を作り、自分の仕事部屋に掛けて、朝夕清澄な
音
(
ね
)
を楽しんでおりましたが、ある夜賊が入って、芳村道斎を斬った上
銭形平次捕物控:008 鈴を慕う女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
金
常用漢字
小1
部首:⾦
8画
簪
漢検1級
部首:⽵
20画
“金”で始まる語句
金
金色
金子
金盥
金持
金剛石
金襴
金槌
金箔
金魚