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近江屋
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おうみや
ふりがな文庫
“
近江屋
(
おうみや
)” の例文
では、かいつまんで申しまするが、てまえは日本橋の橋たもとに両替屋を営みおりまする
近江屋
(
おうみや
)
勘兵衛
(
かんべえ
)
と申す者にござります。
右門捕物帖:15 京人形大尽
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
真先にこれを見附けたのが、すぐ近くの麹町一丁目に住む
近江屋
(
おうみや
)
という木綿問屋の忰で、今年、九つになる松太郎。
平賀源内捕物帳:山王祭の大像
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
それから
横浜
(
よこはま
)
の
近江屋
(
おうみや
)
——西洋
小間物屋
(
こまものや
)
の近江屋が来たら、きょうこっちから出かけたからっていうようにってね
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
永「いや今
近江屋
(
おうみや
)
へ往ってのう、本堂の
修繕
(
しゅぜん
)
かた/″\相談に往って、帰り掛に一寸寄ったら、詰らぬ物だが一杯と云うて馳走になって
居
(
い
)
るじゃ、今帰るよ」
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
引手茶屋は玉屋に通った時、初め
近江屋
(
おうみや
)
半四郎、後大坂屋忠兵衛、稲本に通った時仲の町の
鶴彦
(
つるひこ
)
であった。
細木香以
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
昨日
(
きのう
)
、東京の
近江屋
(
おうみや
)
の御主人からお
香奠
(
こうでん
)
に添えてこのようなお手紙(略)が参りました。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
女はやはりお吉というのが本名で、中目黒切っての物持ち、
洒落
(
しゃれ
)
に両替もやるといった、
近江屋
(
おうみや
)
七兵衛の番頭佐太郎が、人目を
憚
(
はばか
)
って、思い切り遠方に囲っている
妾
(
めかけ
)
だったのです。
銭形平次捕物控:034 謎の鍵穴
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
嘉永
(
かえい
)
元年九月十二日の宵である。芝の
柴井町
(
しばいちよう
)
、
近江屋
(
おうみや
)
といふ糸屋の娘おせきが
神明前
(
しんめいまえ
)
の親類をたづねて、五つ(午後八時)前に帰つて来た。あしたは十三夜で、今夜の月も明るかつた。
影を踏まれた女:近代異妖編
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
翌日、登は池之端仲町の「近六」へ訪ねてゆき、主人の
近江屋
(
おうみや
)
六兵衛と話した。おえいがにせの白痴だということを、六兵衛はなかなか信じなかったが、下女に使うという点は承知した。
赤ひげ診療譚:08 氷の下の芽
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
や、これは源さん。今日は少し寒いな。ゆうべ、
近江屋
(
おうみや
)
へ這入った泥棒は何と云う馬鹿な奴じゃの。あの戸の
潜
(
くぐ
)
りの所を四角に切り破っての。そうしてお前の。何も取らずに
行
(
い
)
んだげな。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
客が、加賀国
山代
(
やましろ
)
温泉のこの
近江屋
(
おうみや
)
へ着いたのは、当日
午
(
ひる
)
少し下る頃だった。
みさごの鮨
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
家へ帰ると、子分の松吉が待っていて、ゆうべ深川富岡門前の
近江屋
(
おうみや
)
という質屋へ二人づれの浪人が押借りに来て、異人の首を突きつけて攘夷の軍用金をまきあげて行ったと報告した。
半七捕物帳:40 異人の首
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
かくして乗りつけたところは、いうまでもなく日本橋詰めの
近江屋
(
おうみや
)
勘兵衛
(
かんべえ
)
方です。
右門捕物帖:15 京人形大尽
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
偖
(
さて
)
前回に
演
(
の
)
べました文治郎と亥太郎の見附前の大喧嘩は嘘らしい話ですが、
神田川
(
かんだがわ
)
の
近江屋
(
おうみや
)
と云う道具屋の
家
(
うち
)
に見附前の喧嘩の
詫証文
(
あやまりじょうもん
)
と、鉄
拵
(
ごしら
)
えの脇差と、柿色の単物が預けてあります。
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
近江屋
(
おうみや
)
というのはその頃の万両分限の一人ですが、二三年前に
主人
(
あるじ
)
が亡くなり、続いて一年ばかり前に、母親が死んで、今は、主人の弟、
友二郎
(
ともじろう
)
が支配人として、店の方一切を取り仕切り
銭形平次捕物控:015 怪伝白い鼠
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
府中で手びろく
物産廻送
(
ぶっさんかいそう
)
をやっている
近江屋
(
おうみや
)
鉄五郎というのがあります。
顎十郎捕物帳:23 猫眼の男
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
日本橋伝馬町の
近江屋
(
おうみや
)
という
家
(
うち
)
に持って行きました。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
柳原町
(
やなぎはらちょう
)
と町内が
繋
(
つな
)
がって居りますが、小田原町の
家主
(
やぬし
)
に金兵衞と申す者がございまして、其の頃は
家号
(
いえな
)
を申して
近江屋
(
おうみや
)
の金兵衞と云う処から
近金
(
ちかきん
)
と云われます、
年齢
(
とし
)
は四十二に成りますが
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
近江屋
(
おうみや
)
の小町娘、——お
雛
(
ひな
)
が行方知れずになった話はお聞きでしょう」
銭形平次捕物控:005 幽霊にされた女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
近江屋
(
おうみや
)
という伝馬町の木綿問屋の末娘で、
初枝
(
はつえ
)
という十八になる娘。
平賀源内捕物帳:萩寺の女
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
殺されたのは、町内の物持で荒物屋に質屋を兼ねている、
近江屋
(
おうみや
)
の一人娘お新、美しいのと
悧発
(
りはつ
)
なのと、婿選びがむつかしいのとで、神田、番町あたりへまでも噂に上っている娘だったのです。
銭形平次捕物控:033 血潮の浴槽
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「八——、だいぶ前の事だが、花川戸の
近江屋
(
おうみや
)
の娘が、
轟
(
とどろき
)
の
権三
(
ごんざ
)
という
香具師
(
やし
)
に
誘拐
(
かどわか
)
され、幽霊の見世物にされて殺されかけた事があったが、覚えているだろうな」(「幽霊にされた女」参照)
銭形平次捕物控:039 赤い痣
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
“近江屋”の解説
近江屋(おうみや)は、日本各地で店舗や企業、家の屋号として使われる名称。
(出典:Wikipedia)
近
常用漢字
小2
部首:⾡
7画
江
常用漢字
中学
部首:⽔
6画
屋
常用漢字
小3
部首:⼫
9画
“近江屋”で始まる語句
近江屋平吉
近江屋源八
近江屋伝兵衛
近江屋卯兵衞
近江屋金兵衛