“嘉永”の読み方と例文
読み方割合
かえい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたくしは当年七十八歳で、嘉永かえい三年戌歳いぬどしの生れでございますから、これからお話をする文久ぶんきゅう三年はわたくしが十四の年でございます。
蜘蛛の夢 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
嘉永かえい五年五月はじめの或る日、駿河するがのくに富士郡大宮村にある浅間神社の社前から、二人の旅装の青年が富士の登山口へと向っていった。
新潮記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
抽斎はその数世すせいそんで、文化ぶんか中に生れ、安政あんせい中に歿ぼっした。その徳川家慶いえよしに謁したのは嘉永かえい中の事である。墓誌銘は友人海保漁村かいほぎょそんえらんだ。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)