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蹙
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ちゞ
勘次はそれでも
他に
分別もないので
仕方なしに
桑畑を
越て
南へ
詑を
頼みに
行つた。
彼は
古い
菅笠を
一寸頭へ
翳して
首を
蹙めて
行つた。
顴高く眉
蹙まれる老人は其眼を光らせて筆を
揮へり。
本當に
枕元なのせえ、みんなして
凝つて
狹えつたつて
窮屈だつてやつと
居る
丈なんだから、
天井へは
頭打つゝかり
相で
生命でも
何でも
蹙めらつる
樣なおもひでさ
どうかすると
土手は
靜かで
暖かなことがあるので、
遂騙されて
蒲公英がまだ
遠い
春を
遲緩しげに
首を
出して
見ては、また
寒く
成つたのに
驚いて
蹙まつたやうな
姿である。