“葛(かづら)” の例文
この女神は日蔭(ひかげ)の葛(かづら)を襷にかけ、正木(まさき)の葛(かづら)の鉢卷をして、笹の葉を手に持ち、足拍子を取りながら扉の前で踊り出すといふ滑稽さであつた。
桃の雫 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
軒端に近く、横に細長い窓が高く開(あ)いて、葛(かづら)の捲きついた竹の格子が半分だけ未完成の形に殘されてある。
桂離宮 (旧字旧仮名) / 野上豊一郎(著)
ふぢ葛(かづら)七を取りて、一夜の間(ほど)に、衣(きぬ)、褌(はかま)、また襪(したぐつ)八、沓(くつ)を織り縫ひ、また弓矢を作りて、その衣褌等を服しめ、その弓矢を取らしめて、その孃子の家に遣りしかば
抑(そ)も此男(このをとこ)は父(ちゝ)の死(しん)だ後(あと)、市街外(まちはづ)れに在(あ)る小(ちひ)さな莊園(しやうゑん)を承嗣(うけつい)だので、此(この)莊園(しやうゑん)こそ怠惰屋(なまけや)の店(みせ)とも謂(いひ)つべく、其(その)白(しろ)い壁(かべ)は年古(としふり)て崩(くづ)れ落(お)ち、蔦(つた)葛(かづら)思(おも)ふがまゝに這纏(はひまと)ふた門(もん)は年中(ねんぢゆう)開(あけ)つ放(ぱな)しで閉(とぢ)たことなく
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
葛(かづら)の蔓(つる)
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)