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落合
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おちあい
ふりがな文庫
“
落合
(
おちあい
)” の例文
東の
仙人峠
(
せんにんとうげ
)
から、
遠野
(
とおの
)
を通り
土沢
(
つちざわ
)
を
過
(
す
)
ぎ、北上山地を
横截
(
よこぎ
)
って来る
冷
(
つめ
)
たい
猿ヶ石
(
さるがいし
)
川の、北上川への
落合
(
おちあい
)
から、少し
下流
(
かりゅう
)
の西岸でした。
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「
落合
(
おちあい
)
です」と云うと、「落合」とおうむ返しに
応
(
こた
)
えて、私のなりふりには少しも注意せずに、部屋の中まで杖にすがって歩いていた。
貸家探し
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
「どうも小判買いの入り込んで来るには驚きますね。今もわたしは馬籠へ来る途中で、
落合
(
おちあい
)
でもそのうわさを聞いて来ましたよ。」
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
落合
(
おちあい
)
〔ドリンスク〕をすぎると、急に線路が悪くなる。何でも最近私鉄を買収したばかりで、手入れがまだ出来ていないということである。
ツンドラへの旅
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
あの
津辺
(
つべ
)
の
定公
(
さだこう
)
ち親分の寺でね。
落合
(
おちあい
)
の
藪
(
やぶ
)
の中でさ、
大博打
(
おおばくち
)
ができたんだよ。よせばえいのん金公も仲間になったのさ。それを
隣の嫁
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
▼ もっと見る
これから皆様御案内の通り福島を離れまして、
彼
(
か
)
の名高い
寝覚
(
ねざめ
)
の里を
後
(
あと
)
に致し、
馬籠
(
まごめ
)
に掛って
落合
(
おちあい
)
へまいる間が、
美濃
(
みの
)
と信濃の
国境
(
くにざかい
)
でございます。
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
野次馬を掻き分けて飛込んで来たのは、
落合
(
おちあい
)
の
徳松
(
とくまつ
)
というノラクラ者、いきなり血潮の中から、お菊を抱き上げます。
銭形平次捕物控:066 玉の輿の呪い
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
新井の薬師の帰りに、大久保へ出て野々宮君の家へ回ろうと思ったら、
落合
(
おちあい
)
の
火葬場
(
やきば
)
の辺で道を間違えて、
高田
(
たかた
)
へ出たので、
目白
(
めじろ
)
から汽車へ乗って帰った。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「この水は、あの山を右と左から
廻
(
めぐ
)
ってここで
落合
(
おちあい
)
になるようだが、徳間はあの山の後ろあたりになるだろう、ここらあたりから向うへ飛び越えて行けば妙だが」
大菩薩峠:08 白根山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
二 遠野の町は南北の川の
落合
(
おちあい
)
にあり。以前は
七七十里
(
しちしちじゅうり
)
とて、七つの渓谷おのおの七十里の奥より
売買
(
ばいばい
)
の貨物を
聚
(
あつ
)
め、その
市
(
いち
)
の日は馬千匹、人千人の
賑
(
にぎ
)
わしさなりき。
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「今もお話し申した雀合戦、蛙合戦のほかに螢合戦、蝶合戦などというのもあります。螢合戦もわたくしは一度、
落合
(
おちあい
)
の方で見たことがあります。それから蝶合戦……。いや、その蝶合戦について一つのお話がありますが、まだお聴かせ申しませんでしたかね」
半七捕物帳:21 蝶合戦
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
野尻宿
(
のじりしゅく
)
の
継所
(
つぎしょ
)
から
落合
(
おちあい
)
まで通し人足七百五十人の備えを用意させるほどの公儀衆が、さくさく音のする雪の道を踏んで、長崎へと通り過ぎた。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
其時一神の君大に悦び、いかに小摩、汝がりう早く聞(開?)かせん。是より
丑寅
(
うしとら
)
の方にあたつて、とふ坂山といへるあり。七つの谷の
落合
(
おちあい
)
に、りう三つを得さすべし。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
本馬
(
ほんま
)
六十三文、
軽尻
(
からじり
)
四十文、人足四十二文、これは馬籠から隣宿
美濃
(
みの
)
の
落合
(
おちあい
)
までの
駄賃
(
だちん
)
として、半蔵が毎日のように問屋場の前で聞く声である。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
その間には
落合
(
おちあい
)
の宿一つしかない。美濃よりするものは落合から
十曲峠
(
じっきょくとうげ
)
にかかって、あれから
信濃
(
しなの
)
の
国境
(
くにざかい
)
に出られる。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
馬籠
(
まごめ
)
にある青山のような旧家の屋台骨が揺るぎかけて来たことは、いつのまにか
美濃
(
みの
)
の
落合
(
おちあい
)
の方まで知れて行った。
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
落合
(
おちあい
)
の両宿から
信濃境
(
しなのざかい
)
の
十曲峠
(
じっきょくとうげ
)
にかかり、あれから木曾路にはいって、馬籠峠の上をも通り過ぎて行った。
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
寿平次の妻お里は
妻籠
(
つまご
)
から、半蔵が
旧
(
ふる
)
い
弟子
(
でし
)
の
勝重
(
かつしげ
)
は
落合
(
おちあい
)
から、いずれも驚き顔に半蔵のところへ見舞いに来て、隣家の主人伊之助と落ち合った時にも、その話が出る。
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
ちょうど伊之助は木曾福島出張中であったので、半蔵と九郎兵衛とがこの一行を迎えて、やがて妻籠の寿平次らと一緒に
美濃
(
みの
)
の方面にあたる隣宿
落合
(
おちあい
)
まで公役を見送った。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
しばらく彼はそこに足を休めていると、ちょうど国境の一里塚の方から
馬籠
(
まごめ
)
をさして
十曲峠
(
じっきょくとうげ
)
を上って来る中津川の香蔵にあった。香蔵は
落合
(
おちあい
)
の
勝重
(
かつしげ
)
をも連れてやって来た。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
落合
(
おちあい
)
と、順に東山道総督一行のあとを追って来たこの縫助は、幕府の探索方なぞに目をつけられる心配のなかっただけでも、王政第一春の旅の感じを深くしたと言う人である。
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
それらの百姓仲間は中津川の宿はずれや
駒場村
(
こまばむら
)
の入り口に
屯集
(
とんしゅう
)
し、中津川大橋の辺から
落合
(
おちあい
)
の宿へかけては大変な事になって、そのために宿々村々の
惣役人
(
そうやくにん
)
中がとりあえず
鎮撫
(
ちんぶ
)
につとめたという。
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
落
常用漢字
小3
部首:⾋
12画
合
常用漢字
小2
部首:⼝
6画
“落合”で始まる語句
落合直文
落合芳幾
落合川
落合堺
落合橋
落合両部
落合長門
落合左平治
落合与左衛門
落合五郎兼行