“信濃境”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しなのざかい80.0%
しなのざかひ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
落合おちあいの両宿から信濃境しなのざかい十曲峠じっきょくとうげにかかり、あれから木曾路にはいって、馬籠峠の上をも通り過ぎて行った。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
この関所をさえ越してしまえば、向うは信濃境しなのざかいまで、山又山が続いているだけであった。
入れ札 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
さうして信濃境しなのざかひにさしかかる頃には、おあつらへむきに雨もすつかり上がり、富士見あたりの一帯の枯原も、雨後のせゐか、何かいきいきと蘇つたやうな色さへ帯びて車窓を過ぎた。
辛夷の花 (新字旧仮名) / 堀辰雄(著)