“しなのざかい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
信濃境80.0%
信濃堺20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうして信濃境しなのざかいにさしかかる頃には、おあつらえむきに雨もすっかり上がり、富士見あたりの一帯の枯原も、雨後のせいか、何かいきいきとよみがえったような色さえ帯びて車窓を過ぎた。
大和路・信濃路 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
ひるならばいうまでもなく、甲州盆地こうしゅうぼんちはそこから一ぼうのうちに見わたされて、おびのごとき笛吹川ふえふきがわ、とおい信濃境しなのざかいの山、すぐ目の下には城下じょうかの町や辻々つじつじの人どおりまでが、まめつぶのごとく見えるであろう。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
苦笑を送ってつぶやいたが、じぶんは、それとは反対な、信濃堺しなのざかいの道へむかって、足をはやめた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)