いたれ)” の例文
我国の雪意ゆきもよひ暖国だんこくひとしからず。およそ九月のなかばより霜をおきて寒気次第しだいはげしく、九月の末にいたれ殺風さつふうはだへ侵入をかし冬枯ふゆがれ諸木しよぼくおとし、天色てんしよくせふ/\として日のひかりざる事連日れんじつ是雪のもよほし也。
人の凍死こゞえしするも手足の亀手かゞまる陰毒いんどく血脉けちみやくふさぐの也。にはか湯火たうくわねつを以てあたゝむれば人精じんせい気血きけつをたすけ、陰毒いんどく一旦いつたんとくるといへどもまつたさらず、いんやうかたざるを以て陽気やうきいたれ陰毒いんどくにくしみくさる也。