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老爺
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おじい
ふりがな文庫
“
老爺
(
おじい
)” の例文
私ら中年者は中年の恋を露骨に歌います。それにしてももう少し物足りませんね。
老爺
(
おじい
)
さんと……そして……フェヤセックスがいないから!
鎖ペンを握って:――三月十九日 夜―― 山頭火
(新字新仮名)
/
種田山頭火
(著)
「云はんことか、お伊勢様の
罰
(
ばち
)
だ」と、宇賀の
老爺
(
おじい
)
は小声で
呟
(
つぶや
)
いておりましたが、やがて
大祓
(
おおばらい
)
の
詞
(
ことば
)
を
唱
(
とな
)
えだしました。
宇賀長者物語
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
ある日、あたしは母の父の顔を穴のあくほど
凝
(
じっ
)
と見た。この
老爺
(
おじい
)
さんは
寺院
(
おてら
)
で見る
大木魚
(
おおもくぎょ
)
のような顔をしていた。
旧聞日本橋:08 木魚の顔
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「
老爺
(
おじい
)
さんが
彼方
(
あっち
)
へ御帰りなさるんだよ——種ちゃんも、新ちゃんも、サッサと早く歩きましょうネ」
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
えゝ
老爺
(
おじい
)
さん、お前さんに又此処でお目に懸るてえのは誠に
深
(
ふけ
)
え御縁かと思ってるのよ……
貴方
(
あんた
)
は
慥
(
たし
)
か四万の關善でお目に懸った橋本幸三郎さんてえお方でげしょう
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
今日は箱根
塔沢
(
とうのさわ
)
に隠居して居るあの
老爺
(
おじい
)
さんのことで、中嶋三郎助は旧浦賀の
与力
(
よりき
)
、箱館の戦争に父子共に討死した立派な武士で、その碑は今浦賀の公園に
立
(
たっ
)
てある。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
一家の
締
(
しまり
)
をしている、四十六七になった、ぶよぶよ肥りの上さんと、一日小まめに体を動かしづめでいる
老爺
(
おじい
)
さんとが、薄暗いその囲炉裏の側に、酒のお
燗番
(
かんばん
)
をしたり、女中の
指図
(
さしず
)
をしたりしていた。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
どうもあの
老爺
(
おじい
)
さんに違いないのですが、あたくしもよく似た人があるものだと思って感心いたしましたが……
旧聞日本橋:08 木魚の顔
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
私は此の頃は誰が来ても身の懺悔をして若い時の悪事の話を致しますと、遊びに来る
老爺
(
おじい
)
さんや
老婆
(
おばあ
)
さんも、おゝ/\そうだのう、悪い事は出来ないものだと云って
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
長者の傍にいる者は、壮い二人の女と、「宇賀の
老爺
(
おじい
)
」と云う長者一門の老人でありました。
宇賀長者物語
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
「皆な
温順
(
おとな
)
しくしてお出——復た
老爺
(
おじい
)
さんが
御土産
(
おみや
)
を持って出て来ますぜ」
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
安「だってサ血だらけな
老爺
(
おじい
)
さんが降って来たからサ老爺さんの降るような天気じゃアねえのに」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
今歳
(
ことし
)
の正月、長者が宇賀の
老爺
(
おじい
)
を
伴
(
つ
)
れて、
国司
(
こくし
)
の
館
(
たち
)
に往って四五日
逗留
(
とうりゅう
)
している留守に、
女
(
むすめ
)
は修験者の神秘に
侵
(
おか
)
されていたが、その
比
(
ころ
)
になってその反動が起っておりました。
宇賀長者物語
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
木魚は小さいのは可愛らしいものであるが、大きなのが
茵
(
ふとん
)
を敷いて座っていると、かなりガクガクとした平たい四角である。
老爺
(
おじい
)
さんの顔も大きな四角なお
出額
(
でこ
)
で
顎
(
あご
)
も張っている。
旧聞日本橋:08 木魚の顔
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
恭「何だか
己
(
おら
)
ア知らねえけんど、勇助さんという
老爺
(
おじい
)
さんを殺した事は知ってる」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
木魚
(
もくぎょ
)
の顔の
老爺
(
おじい
)
さんが、あの額の上に
丁字髷
(
ちょんまげ
)
をのせて、短い体に黒ちりめんの羽織を着て、大小をさしていた姿も
滑稽
(
こっけい
)
であったろうが、そういうまた
老妻
(
おばあ
)
さんも美事な
出来栄
(
できばえ
)
の
人物
(
ひと
)
だった。
旧聞日本橋:09 木魚の配偶
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
修「左様か、妙だなア剣術を習いたいというのは……
老爺
(
おじい
)
さんは
矢張
(
やっぱ
)
り商人かえ」
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
老妻
(
おばあさん
)
が
歿
(
な
)
くなると、
老爺
(
おじい
)
さんの
諦
(
あきら
)
めていた硫黄熱がまた燃てきた。
旧聞日本橋:09 木魚の配偶
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
老爺
(
おじい
)
さん待ちねえ、お
前
(
めえ
)
の云うことは尤もだが、まア安心しねえ重三さんは去年の二月こッそり羽根田へお前を探しに往ったら、だしぬけに居なく成ったから、大方身でも投げて死んだろう
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
由「はい……おや旦那、何処かの
老爺
(
おじい
)
さんが這入って来ましたよ」
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
老
常用漢字
小4
部首:⽼
6画
爺
漢検準1級
部首:⽗
13画
“老爺”で始まる語句
老爺様
老爺染