“突俯(つゝぷ)” の例文
其(そ)の、膝(ひざ)に萌黄(もえぎ)の袖(そで)を折掛(をりか)けて、突俯(つゝぷ)した方(はう)は、絞(しぼり)か鹿(か)の子(こ)か、ふつくりと緋手柄(ひてがら)を掛(か)けた、もつれ毛(げ)はふさ/\と搖(ゆ)れつつも、煙(けむり)を分(わ)けた鬢(びん)の艶(つや)、結綿(ゆひわた)に結(ゆ)つて居(ゐ)た。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
他人(ひと)に、膚(はだ)を見(み)せたと思(おも)ふ妬(ねた)みから、——婦(をんな)が膝(ひざ)に突俯(つゝぷ)して、震(ふる)へる聲(こゑ)の下(した)で、途中(とちう)、どんなものに逢(あ)つて誰(だれ)に聞(き)いた話(はなし)だ、と右(みぎ)の影(かげ)を捉(と)る魔(ま)について尋(たづ)ねました時(とき)、——おのれ
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
唯吉(たゞきち)は一堪(ひとたま)りもなく眞俯(まうつ)ぶせに突俯(つゝぷ)した。……
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)