硝子杯コツプ)” の例文
ボリ/\みつゝ、手酌てじやくで、臺附だいつき硝子杯コツプかたむけたが、何故なぜか、とこなか夜具やぐかぶつて、鹽煎餅しほせんべいをおたのにした幼兒をさなごとき思出おもひだす。
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
人妻のすこし汗ばみ乳をしぼる硝子杯コツプのふちのなつかしきかな
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
當日たうじつせきでも聞合きゝあはせたが、居合ゐあはせた婦人連ふじんれんまたたれらぬ。くせ佳薫いゝかをりのするはなだとつて、ちひさなえだながら硝子杯コツプしてたのがあつた。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
きりきりとり上ぐる氷水の硝子杯コツプ
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
またで、硝子杯コツプ白雪しらゆきに、鷄卵たまご蛋黄きみかしたのを、甘露かんろそゝぐやうにまされました。
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
きりきりと繰り下ぐる氷水の硝子杯コツプ
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
赤坂あかさか見附みつけちかい、ある珈琲店コオヒイてん端近はしぢか卓子テエブルで、工學士こうがくし麥酒ビイル硝子杯コツプひかへてつた。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)