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硝子杯
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コツプ
ボリ/\
噛みつゝ、
手酌で、
臺附の
硝子杯を
傾けたが、
何故か、
床の
中で
夜具を
被つて、
鹽煎餅をお
樂にした
幼兒の
時を
思出す。
人妻のすこし汗ばみ乳をしぼる
硝子杯のふちのなつかしきかな
當日、
席でも
聞合せたが、
居合はせた
婦人連が
亦誰も
知らぬ。
其の
癖、
佳薫のする
花だと
云つて、
小さな
枝ながら
硝子杯に
插して
居たのがあつた。
また
其の
手で、
硝子杯の
白雪に、
鷄卵の
蛋黄を
溶かしたのを、
甘露を
灌ぐやうに
飮まされました。