-
トップ
>
-
相續
>
-
さうぞく
親に
似ない
兒だが、
成長したらアノ
通りの
獰惡振りを
相續するに
違ひない、
環境の
罪だいつそ
家に
飼つてやらうかと
思つて、また
躊躇した。
集め
扨相談に及ぶは
此度不※も感應院の
横死せしが
子迚も無ればあと
目相續さすべき者なし
然とて
何時迄も當院を
尤も、
私の
父は
初め
小さな
士族として、
家屋と、
宅地と、
其の
周圍の
少しの
山と、
金祿公債證書の
何百
圓かを
所有してゐたが、
私が
家督を
相續した
頃には
斯て名主甚左衞門は寶澤を
招き申渡しける樣は
扨も
先達て師匠の
死去せしより當村に
山伏なし
且又感應院には子もなければ
相續すべき者なし依て今日村中を
相續なさしめ銀五郎と名乘今に
繁昌なしけるぞお早親子は年立て後上の
大赦に逢ひ島より歸りしが傳吉之れも
憐れみ厚く世話なせしに
惡人のお早親子も傳吉が
徳に
感じ先非を