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疑惑
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うたがい
ふりがな文庫
“
疑惑
(
うたがい
)” の例文
あわ
好
(
よ
)
くば自分の
家
(
うち
)
へ誘い込もうとする。
随
(
したが
)
って根も葉もない噂も立ち、吉岡の母にも有らぬ
疑惑
(
うたがい
)
を受ける
様
(
よう
)
になった。実に馬鹿馬鹿しい。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「なるほど、その
疑惑
(
うたがい
)
は
尤
(
もっと
)
もだが、あのお延と拙者とは、前から深い仔細があるのだ。少し甘いところは辛抱して、その来歴を聞いてくれ」
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
お富はお秀の様子を一目見て、もう殆ど怪しい
疑惑
(
うたがい
)
は晴れたが、更らに其室のうちの有様を見てすっかり解かった。
二少女
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
歩行
(
ある
)
くに連れて、烏の形動き
絡
(
まと
)
ふを見て、次第に
疑惑
(
うたがい
)
を増し、手を挙ぐれば、烏
等
(
ら
)
も同じく挙げ、
袖
(
そで
)
を
振動
(
ふりうご
)
かせば、
斉
(
ひと
)
しく振動かし、足を
爪立
(
つまだ
)
つれば爪立ち、
踞
(
しゃが
)
めば踞むを
透
(
すか
)
し
視
(
なが
)
めて
紅玉
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
誰も父様を打ちはしませぬ、夢でも見たか、それそこに父様はまだ寝て居らるる、と顔を押し向け知らすれば不思議そうに覗き込んで、ようやく安心しはしてもまだ
疑惑
(
うたがい
)
の晴れぬ様子。
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
過ぎし日のはかなさ味気なさをつくづく思い知るように成ったのも、実にあの繁子からであった。忘れようとして忘れることの出来ない
羞恥
(
はじ
)
と
苦痛
(
くるしみ
)
と
疑惑
(
うたがい
)
と
悲哀
(
かなしみ
)
とは青年男女の交際から起って来た。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
実に世には理外の理というものが有るものだと、右の江原が折々に人に語って生涯その
疑惑
(
うたがい
)
が
解
(
とけ
)
なかったとの事。
お住の霊
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
烏の形動き
絡
(
まと
)
うを見て、次第に
疑惑
(
うたがい
)
を増し、手を挙ぐれば、烏等も同じく挙げ、袖を振動かせば、
斉
(
ひと
)
しく振動かし、足を爪立つれば爪立ち、
踞
(
しゃが
)
めば踞むを
透
(
すか
)
し
視
(
なが
)
めて、今はしも激しく恐怖し
紅玉
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼が
不得要領
(
ふとくようりょう
)
の
申立
(
もうしたて
)
をすれば
為
(
す
)
るほど、
疑惑
(
うたがい
)
の眼はいよいよ彼の上に
注
(
そそ
)
がれて、係官は厳重に
取調
(
とりしらべ
)
を続行した。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「我々と同じ人間が
何
(
ど
)
うして𤢖なんぞになったのでしょう。」と、冬子の
疑惑
(
うたがい
)
は解けそうも無かった。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
若
(
もし
)
や夢ではなかったかと云う一種の
疑惑
(
うたがい
)
で、
迂濶
(
うかつ
)
に
詰
(
つま
)
らぬ事を云い出して、
飛
(
とん
)
だお笑い
種
(
ぐさ
)
になるのも残念だと、
其
(
そ
)
の日は何事も云わずに
了
(
しま
)
ったが、
何
(
ど
)
う考えても夢ではない
画工と幽霊
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
“疑惑”の意味
《名詞》
疑 惑(ぎわく)
本当かどうか、不正がないか等の疑い。
(出典:Wiktionary)
疑
常用漢字
小6
部首:⽦
14画
惑
常用漢字
中学
部首:⼼
12画
“疑”で始まる語句
疑
疑懼
疑問
疑惧
疑念
疑心暗鬼
疑団
疑心
疑無
疑問記号