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狐格子
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きつねごうし
ふりがな文庫
“
狐格子
(
きつねごうし
)” の例文
ぎい……とふいに、
白旗
(
しらはた
)
の
宮
(
みや
)
の
狐格子
(
きつねごうし
)
がなかからあいた。そして、むっくり姿をあらわしたのは、なんのこと、
鞍馬山
(
くらまやま
)
の
竹童
(
ちくどう
)
であった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それら、花にも
台
(
うてな
)
にも、
丸柱
(
まるばしら
)
は言うまでもない。
狐格子
(
きつねごうし
)
、
唐戸
(
からど
)
、
桁
(
けた
)
、
梁
(
うつばり
)
、
眗
(
みまわ
)
すものの
此処
(
ここ
)
彼処
(
かしこ
)
、
巡拝
(
じゅんぱい
)
の
札
(
ふだ
)
の貼りつけてないのは殆どない。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
小屋の前面は、張り子の岩組みと、一面の竹藪になっていて、その間から、
狐格子
(
きつねごうし
)
の辻堂などが覗いている。さも物凄い飾りつけである。
悪魔の紋章
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
外の雨戸のほかに、この座敷には
狐格子
(
きつねごうし
)
の丈夫な障子がまた一枚あります。その格子戸を立て切ると竜之助は、二箇所ほどピンと錠をおろしてしまいました。
大菩薩峠:14 お銀様の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
渓流は細いが、水は清冽で、その辺は巨大な岩石が
重畳
(
ちょうじょう
)
しており、
樟
(
くす
)
に
雑
(
まじ
)
って
大榎
(
おおえのき
)
の茂っている薄暗い広場があって、そこにお
誂
(
あつら
)
え通り
小
(
ささ
)
やかな
狐格子
(
きつねごうし
)
のついた
山神
(
さんしん
)
の
祠
(
ほこら
)
がある。
雲仙岳
(新字新仮名)
/
菊池幽芳
(著)
▼ もっと見る
こう祈って顔を上げて見ると、社殿の縁先
狐格子
(
きつねごうし
)
の前に一人の老人が腰かけていた。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「こいつは
狐格子
(
きつねごうし
)
に
結
(
ゆわ
)
える縁結びの紙じゃないか」
銭形平次捕物控:086 縁結び
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
つかれた旅人でも寝ているのであろう、
白旗
(
しらはた
)
の
宮
(
みや
)
の、
蜘蛛
(
くも
)
の
巣
(
す
)
だらけな
狐格子
(
きつねごうし
)
のなかから、そのいびきはもれているのだ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ずっと谷底の
古御堂
(
ふるみどう
)
の
狐格子
(
きつねごうし
)
の奥深く
点
(
とも
)
れたもののごとく、思われた……か思ったのか、それとも夢路を
辿
(
たど
)
る峠から
覗
(
のぞ
)
く景色か、つい
他愛
(
たわい
)
がなくなる。
沼夫人
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
荒れた野宮の
狐格子
(
きつねごうし
)
の中に、一個の
生物
(
いきもの
)
が
蠢
(
うご
)
めいていた。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
そこで、
誓文神
(
せいもんじん
)
の
狐格子
(
きつねごうし
)
をふり仰いで、はてな! と少し立ち迷った。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
狐
漢検準1級
部首:⽝
9画
格
常用漢字
小5
部首:⽊
10画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“狐”で始まる語句
狐
狐狸
狐疑
狐火
狐憑
狐色
狐拳
狐狗狸
狐鼠々々
狐鼠狐鼠