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爾余
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じよ
ふりがな文庫
“
爾余
(
じよ
)” の例文
旧字:
爾餘
偉大なる芸術家の作品を心読出来た時、僕等は屡その偉大な力に圧倒されて、
爾余
(
じよ
)
の作家は
悉
(
ことごとく
)
有れども無きが如く見えてしまふ。
芸術その他
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
最初の構案者たる定岡の筆に成るは僅かに二篇十冊だけであって
爾余
(
じよ
)
は我が小説史上余り認められない作家の
続貂狗尾
(
ぞくちょうくび
)
である。
八犬伝談余
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
爾余
(
じよ
)
はその屍体、及びその容貌の暗示より来れる脱線的の夢中遊行に移りて、それ以上の心理遺伝の内容を示さざりしものと
思惟
(
しい
)
し得べし。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
爾余
(
じよ
)
の連中に至っては、ただ軽薄な、長老にとって侮辱的な目的のためにやって来るのにすぎない——とアリョーシャはこんな風に考えたのだ。
カラマゾフの兄弟:01 上
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
爾余
(
じよ
)
の住民は、村々の爾余のものと同様に、裸かの惨めな卑しい一、二〇〇人のアラビア人だったらしい。………これがティアワの状態であった。
人口論:01 第一篇 世界の未開国及び過去の時代における人口に対する妨げについて
(新字新仮名)
/
トマス・ロバート・マルサス
(著)
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自由詩は全般のものでなくして、或る一部の詩人に属するもので、
爾余
(
じよ
)
の大半の詩人たちは、今日尚規則的なる、韻文の形式を捨てないのである。
詩の原理
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
両隊長、小頭は大抵新調した
衣袴
(
いこ
)
を着け、
爾余
(
じよ
)
の十六人は前夜頂戴した絹服を纏った。佩刀は邸内では渡されない。切腹の場所で渡される筈である。
堺事件
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
そしてそれが
爾余
(
じよ
)
の人口に及ぼす影響と両者の間の就職競争とによって、労賃の価値は下落せしめられ、労働階級の境遇は著しく悪化されるであろう。
経済学及び課税の諸原理
(新字新仮名)
/
デイヴィッド・リカード
(著)
われのみ
簑
(
みの
)
を着して船頭ならびに
爾余
(
じよ
)
の者とは自らかたち分明の心得わすれぬ八十歳ちかき青年、××翁の救われぬ臭癖見たか、けれども、あれでよいのだ。
二十世紀旗手
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
「そうでしょう。なにしろ
夏侯楙
(
かこうも
)
は魏の
駙馬
(
ふば
)
ですからね。それだけに彼一名を
生擒
(
いけど
)
れば、
爾余
(
じよ
)
の大将を百人二百人
縛
(
から
)
め
捕
(
と
)
るにも
勝
(
まさ
)
ります。よい計はないものでしょうか」
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
生きたいという希求だ。自分のために生きるのが、唯一の真実だ。
爾余
(
じよ
)
の行動は感傷に過ぎない。
日の果て
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
(今年数十名の藩士が
脱走
(
だっそう
)
して
薩
(
さつ
)
に入りたるは、全くその脱走人限りのことにして、
爾余
(
じよ
)
の藩士に関係あることなし。)
然
(
しか
)
りといえども、今日の事実かくのごとくにして
旧藩情
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
有名な作家、有名な俳書に佳句が多いということは、常識的に一応
尤
(
もっとも
)
な話ではあるが、その故を以て
爾余
(
じよ
)
の作家
乃至
(
ないし
)
俳書を看過するのは、どう考えても道に忠なる
所以
(
ゆえん
)
ではない。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
「このとおりじゃ、丹波ごとき……いわんや、
爾余
(
じよ
)
のとりまきども——」
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
爾余
(
じよ
)
の囚罪人が一列一体に投ぜられる追い込み牢でありますが、かくして刑の決まった者は、またそれぞれ処刑どおりその刑舎と刑期に服し、ご牢屋奉行配下の同心とその下男がこれの監視に当たり
右門捕物帖:08 卍のいれずみ
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
或
(
ある
)
鴉
(
からす
)
おのれが人物を
驕慢
(
けうまん
)
し、
孔雀
(
くじやく
)
の羽根を見つけて此処かしこにまとひ、
爾余
(
じよ
)
の
諸鳥
(
しよてう
)
をば大きに
卑
(
いや
)
しめ、わが
上
(
うへ
)
はあるまじいと飛び廻れば、諸鳥安からず思ひ
孔雀
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
爾余
(
じよ
)
の十人よりも、この人ひとりを迎えれば、われわれの誓いは
千鈞
(
せんきん
)
の重きを加えよう。……なおなお、ありがたいことには、玄徳と彼の義兄弟のあいだにも、いつかは曹操を
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
爾余
(
じよ
)
の報告までも概して信を失うに至る可し、日本の婦人は実に此世に生きて生甲斐なき者なり、気の毒なる者なり、憐む可き者なり、吾々米国婦人は片時も斯る境遇に安んずるを得ず
女大学評論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
爾余
(
じよ
)
の者どもは一散に、長浜へと急ぎに急ぎ、城内の留守居とも力を
協
(
あわ
)
せて、町の年寄、村々の百姓に告げ渡し、われらの通る途々に、
木之本
(
きのもと
)
まで隙間もなく、兵糧を並べ置けと申せ。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
爾余
(
じよ
)
の諸勢力の迷い方も思いなかばに過ぎるものがあった。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
爾
漢検準1級
部首:⽘
14画
余
常用漢字
小5
部首:⼈
7画
“爾”で始まる語句
爾
爾来
爾後
爾時
爾今
爾々
爾等
爾來
爾雅
爾迦夷