さす)” の例文
重四郎まづしばらくと押止おしとゞめ必ず早まり給ふな親分のかたきは三五郎と知たる上其は宜敷よろしき時刻じこくを計つて討洩うちもらさぬ樣に致すが肝要かんえうなり殊に今宵こよひ三五郎は宅にをらさすれば仕懸しかけゆくとも其詮無そのせんなしと云ふにぞ掃部是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
む今や開花かいくわ時節じせつとて打續たる日和ひよりなれば上野隅田すみだも人もやいでさすれば彼所かしこは打ち水爲可なすべき者もあらざれば塵芥ほこりは立て風吹ばまなこに入て目の毒なり又櫻はあかき樣に見ゆれどもとれ白き物なれば散行ちりゆく樣を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
たもちしと云事あり是等は即ち理外りぐわいの物語りにて天地てんちの間に不思議の有しことはあげかぞへ難し切れて助かる道理は無しと雖も世界の不思議神佛しんぶつの利益は無にも非ずさすれば其方の父富右衞門も蘇生そせいいたすじき者でも無い隨分ずゐぶん神佛を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)