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無精
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ぶしやう
ふりがな文庫
“
無精
(
ぶしやう
)” の例文
そして
田舎
(
ゐなか
)
へ
帰
(
かへ
)
つてから、
慇懃
(
いんぎん
)
な
礼状
(
れいじやう
)
も
受取
(
うけと
)
つたのであつたが、
無精
(
ぶしやう
)
な
竹村
(
たけむら
)
は
返事
(
へんじ
)
を
出
(
だ
)
しそびれて、それ
限
(
き
)
りになつてしまつた。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
僕は
生憎
(
あいにく
)
多忙の為に、——と云ふよりは寧ろ
無精
(
ぶしやう
)
の為にそれ等の議論を読まずにゐる。従つていつか前人の説を繰り返すことになるかも知れない。
文芸的な、余りに文芸的な
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
神
(
かみ
)
が
創造
(
さう/″\
)
の
御心
(
みこゝろ
)
は
人間
(
にんげん
)
を
楽
(
たのし
)
ましめんとするにありて
苦
(
くるし
)
ましめんとするにあらず。
無為
(
むゐ
)
は
天則
(
てんそく
)
なり、
無精
(
ぶしやう
)
は
神慮
(
しんりよ
)
に
協
(
かな
)
へり。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
「なんて
無精
(
ぶしやう
)
な女でしよう、ね、あんなだから嫁に行つても追ひ出されたのでしようよ。」
泡鳴五部作:01 発展
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
「なに
兄
(
にい
)
さんだつて、さう
御上手
(
おじやうず
)
ぢやなくつてよ。それに
兄
(
にい
)
さんは
貴方
(
あなた
)
より
餘
(
よ
)
つ
程
(
ほど
)
無精
(
ぶしやう
)
ね」
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
無精
(
ぶしやう
)
な原敬氏だつたら、動物園にゐる
西伯利
(
シベリア
)
産の狐のやうに、窓から白つぽい頭を
覗
(
のぞ
)
けて、
狡
(
こす
)
さうに一寸会釈をする位に過ぎなからうが、この英国の首相は
態々
(
わざ/\
)
入
(
い
)
り
口
(
くち
)
に出て来て
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「
無精
(
ぶしやう
)
して
側
(
がは
)
の石をそのままにしといてかかるものもないことはないが、さうすつと、掘り下げ中に側が崩れ落ちてからに、底で作業中の者が生き埋めにならんとも限らんのぢや。」
生活の探求
(旧字旧仮名)
/
島木健作
(著)
「
牛乳
(
ぎうにう
)
、
牛乳
(
ぎうにう
)
——
牛乳
(
ぎうにう
)
はないのか。——
夜中
(
よなか
)
に
成
(
な
)
ると
無精
(
ぶしやう
)
をしをるな。」
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
が、生来の
無精
(
ぶしやう
)
のために
埃
(
ほこり
)
やインクにまみれたまま、時には「本是山中人」さへ逆さまになつてゐるのである。
身のまはり
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
利己主義者
(
りこしゆぎしや
)
を以て任ずる僕の自己犠牲を
行
(
おこな
)
つたのは偶然ではない。鴛鴦は顔を下から見ると、長ながと
鼻毛
(
はなげ
)
を伸してゐる。鷺も
亦
(
また
)
無精
(
ぶしやう
)
をきめてゐるのか、髪の
臭
(
くさ
)
さは一通りではない。
鷺と鴛鴦
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“無精”の意味
《名詞》
無精(ぶしょう)
めんどくさがって物事を怠けること。
身だしなみなどに頓着しないこと。
(出典:Wiktionary)
無
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
精
常用漢字
小5
部首:⽶
14画
“無精”で始まる語句
無精髭
無精髯
無精鬚
無精者
無精髪
無精髮