トップ
>
泥水
>
どろみづ
ふりがな文庫
“
泥水
(
どろみづ
)” の例文
母親のお
豊
(
とよ
)
は
長吉
(
ちやうきち
)
が
初袷
(
はつあはせ
)
の
薄着
(
うすぎ
)
をしたまゝ、
千束町
(
せんぞくまち
)
近辺
(
きんぺん
)
の
出水
(
でみづ
)
の混雑を見にと
夕方
(
ゆふがた
)
から夜おそくまで、
泥水
(
どろみづ
)
の中を歩き
𢌞
(
まは
)
つた
為
(
た
)
めに
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
今我黒き
泥水
(
どろみづ
)
のなかに鬱すと、かれらこの聖歌によりて喉に
嗽
(
うがひ
)
す、これ全き
言
(
ことば
)
にてものいふ能はざればなり 一二四—一二六
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
忽
(
たちま
)
ち、ざつとなつて、ポンプで
噴
(
ふ
)
くが
如
(
ごと
)
く、
泥水
(
どろみづ
)
が
輪
(
わ
)
の
両方
(
りやうはう
)
へ
迸
(
ほとばし
)
ると、ばしやんと
衣裳鞄
(
いしやうかばん
)
に
刎
(
は
)
ねかゝつた。
運転手台
(
うんてんしゆだい
)
の
横腹
(
よこばら
)
へ
綱
(
つな
)
を
掛
(
か
)
けて
積
(
つ
)
んだのである。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
それは、どぶがもうぢきおしまひになつて、下の大きなほりわりの中へ、
泥水
(
どろみづ
)
がどうと落ちこむ音でした。
一本足の兵隊
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
遺骨
(
ゐこつ
)
は三四
體
(
たい
)
、
合葬
(
がつそう
)
した
形跡
(
けいせき
)
がある。
其所
(
そこ
)
にも
此所
(
こゝ
)
にも
人骨
(
じんこつ
)
が
横
(
よこた
)
はつて
居
(
ゐ
)
るが、
多年
(
たねん
)
泥水
(
どろみづ
)
に
浸
(
した
)
されて
居
(
ゐ
)
たので、
手
(
て
)
に
觸
(
ふ
)
れると
宛然
(
まるで
)
泥
(
どろ
)
の
如
(
ごど
)
く、
形
(
かたち
)
を
全
(
まつた
)
く
取上
(
とりあ
)
げる
事
(
こと
)
は
出來
(
でき
)
ぬ。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
▼ もっと見る
「あら、こほろぎ? ぢや、私が
泥水
(
どろみづ
)
を窓からすてた時に下を通つてた男よ!」
こほろぎの死
(新字旧仮名)
/
村山籌子
(著)
「しかし
文句
(
もんく
)
はいひますもののね、
震災
(
しんさい
)
の
時
(
とき
)
は、このくらゐな
泥水
(
どろみづ
)
を、かぶりついて
飮
(
の
)
みましたよ。」
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“泥水”の意味
《名詞》
(どろみず、でいすい)泥が混じった水。
(どろみず)花柳界。
(でいすい)ロータリー式掘削作業中に用いる、水または油に特定の化学物質を調合した流体で、坑井内を循環させるもの。
(出典:Wiktionary)
泥
常用漢字
中学
部首:⽔
8画
水
常用漢字
小1
部首:⽔
4画
“泥水”で始まる語句
泥水清水
泥水稼業
泥水中
泥水社会