母君はヽぎみ)” の例文
れにても同胞はらからかとおもふばかりの相違さうゐなるに、あやしきは母君はヽぎみ仕向しむけにて、流石さすがかるがるしき下々しも/″\たちへだてはけれども、おな物言ものいひの何處どこやらがく
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
けてのきばに風鈴ふうりんのおとさびしや、明日あす此音このおといかにこひしく、此軒こののきばのこと部屋へやのこと、取分とりわけては甚樣じんさまのこと、父君ちヽぎみのこと母君はヽぎみのこと、平常つねまでならぬ姉妹しまいのこと
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
なにごとぞくまでやさしき孝行かう/\のこヽろにす、父君ちヽぎみ母君はヽぎみ苦勞くらうたねよめいりの相談さうだんかけたまふごとに、わがまヽながらわたく一生いつしやうひとりみのねがひあり、おふせにそむくはつみふかけれど
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)