未開みかい)” の例文
遺跡ゐせき實踐じつせんして考ふるも、之を現存げんそん未開みかい人民の所業に徴するも、貝塚に於ける穿鑿せんさく食物原料調査しよくもつげんれうてうさに益有る事、實に明々白々なり。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
未開みかい温泉宿おんせんやどでは、よる谷川たにがわおとこえてしずかだった。行燈あんどんしたで、ずねをして、おとこどもが、あぐらをんで、したいて将棋しょうぎをさしていた。
公園の花と毒蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
此地震史上このぢしんしじよう大事件だいじけん舞臺ぶたい未開みかい土地とちであるだけに、記事きじ確信かくしんくわけにもかないが
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
往々身体しんたいの健康をそこないて失敗するものあり、いわんや海の内外土地のかい未開みかいを問わず、その故郷を離れて遠く移住せんと欲するもの、もしくは大に業を海外に営まんと欲するものの如きは
未開みかいちいさなむらがありました。まちへいくには、やまのすそとおらなければなりませんでした。そのあいだはかなりとおく三もありまして、そのあいだには、一けん人家じんかすらなかったのであります。
おおかみと人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
土噐どきの形状紋樣もんように至つては多言たげんを要せず、實物じつぶつを見たる人はさらなり、第七回の挿圖さしづのみを見たる人も、未開みかいの人民が如何にしてく迄に美事みごとなるものを作り出せしかと意外いぐわいの感をいだくならん。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)