“月足”の読み方と例文
読み方割合
つきた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その所爲せゐ經過けいくわ至極しごく順當じゆんたうつたが、どうしたわけか、これといふ原因げんいんもないのに、月足つきたらずでうまれて仕舞しまつた。産婆さんばくびかたむけて、一醫者いしやせるやうすゝめた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
くめは俵屋の先代の子で私の子ではなく、お玉も私の子ではない、女房のお春が俵屋へ嫁入して、月足つきたらずで産んだ子だ、世間では私の義理の弟の孫三郎の子だと言つてゐる、度々お春をめたが
銭形平次捕物控:311 鬼女 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
一身いつしんつかれてせにせし姿すがた兄君あにきみこヽろやみにりて、醫藥いやく手當てあてづからの奔走ほんそういよいよかなしく、はて物言ものいはずなみだのみりしが、八月やつき壽命じゆみやう此子このこにあれば、月足つきたらずの、こゑいさましくげて
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)