散見さんけん)” の例文
世に越後の七不思議なゝふしぎしようする其一ツ蒲原郡かんばらこほり妙法寺村の農家のうか炉中ろちゆうすみ石臼いしうすあなよりいづる火、人みな也として口碑かうひにつたへ諸書しよしよ散見さんけんす。
新聞や雑誌などで、夫婦という字を散見さんけんしても、ひとのことどうでもいようなものの、好もしいとはかの女は思わない。
かの女の朝 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
ときとしては柳条にりて深処にぼつするをふせぎしことあれども、すすむに従うて浅砂せんさきしとなり、つひに沼岸一帯の白砂はくさげんじ来る、砂土人馬の足跡そくせき斑々はん/\として破鞋と馬糞ばふんは所々に散見さんけん
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
農家のうか市中しちゆう正月の行事ぎやうじ鳥追とりおひといふ事あり。此事諸国にもあれば、其なす処其国によりてさま/″\なる事は諸書しよ/\散見さんけんせり。
農家のうか市中しちゆう正月の行事ぎやうじ鳥追とりおひといふ事あり。此事諸国にもあれば、其なす処其国によりてさま/″\なる事は諸書しよ/\散見さんけんせり。
かれ泥行でいかうの用なれば雪中に用ふるとは製作せいさくことなるべし。そりの字、○そりそりそり秧馬そり諸書しよしよ散見さんけんす。あるひは○雪車そり雪舟そりの字を用ふるは俗用ぞくようなり。
○さてまた芭蕉が行状小伝ぎやうぢやうせうでん諸書しよしよ散見さんけんしてあまねく人の知る所なり、しかれどもおきな容㒵かほかたち挙世きよせい知る人あるべからず。
人熊の穴におちいりて熊に助られしといふはなし諸書しよしよ散見さんけんすれども、其実地じつちをふみたる人のかたりしはめづらしければこゝにしるす。