拜殿はいでん)” の例文
新字:拝殿
ちながらはかますそんで蹌踉よろけてはおどろいた容子ようすをして周圍あたりるのもあつた。ういふ作法さはふをも見物けんぶつすべては熱心ねつしんらしい態度たいど拜殿はいでんせまつてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
鷹尾山たかをさん法華三昧寺ほつけさんまいじ多田院ただのゐんつても、本殿ほんでん拜殿はいでんとは神社風じんじやふうで、兩部りやうぶになつてゐた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
せよとかたはらへ摺寄すりよればお粂はとくより心得居し事ゆゑ一向おどろかずアイサ私しは盜賊たうぞく山賊さんぞくの類でなく又狐狸こりにても候はず大願だいぐわん有て當山へこもりし者なり本社拜殿はいでんは女人禁制きんせい故此茶屋ちややにて通夜つや
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
神官しんくわんほこりだらけないたやうやございたせま拜殿はいでんすわつてさかきちひさなえだをいぢつて
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
やがて二人ふたりは、並んで拜殿はいでんの前まで行つて、狐格子きつねがうしの間から内部をのぞいた。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)