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才槌
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さいづち
ふりがな文庫
“
才槌
(
さいづち
)” の例文
才槌
(
さいづち
)
で叩き
毀
(
こわ
)
そうとするを、兼松が勿体ないと云って留めている混雑中でありますから、助七は門口に暫く控えて立聞きをして居りますと
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
大きな
才槌
(
さいづち
)
頭が顔のほうにつれて盛上ってゆき、額にかけて、そこが
庇髪
(
ひさしがみ
)
のようなお
凸
(
でこ
)
になっていた。
白蟻
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
し損じたりとまた踏ん込んで打つを逃げつつ、
抛
(
な
)
げつくる釘箱
才槌
(
さいづち
)
墨壺
矩尺
(
かねざし
)
、
利器
(
えもの
)
のなさに防ぐ
術
(
すべ
)
なく、身を翻えして
退
(
の
)
く
機
(
はずみ
)
に足を突っ込む道具箱、ぐざと踏み
貫
(
ぬ
)
く五寸釘
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
何しろ鉄の
才槌
(
さいづち
)
を双方の足へ
縛
(
しば
)
り附けて歩いてるんだから、敏活の行動は出来ないはずだ。あの白い眼にじりじりやられたのも、
満更
(
まんざら
)
持前の
半間
(
はんま
)
からばかり来たとも云えまい。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
おつと来たさの
次郎左衛門
(
じろざゑもん
)
、今の間とかけ出して
韋駄天
(
いだてん
)
とはこれをや、あれあの飛びやうが可笑しいとて見送りし
女子
(
おなご
)
どもの笑ふも無理ならず、横ぶとりして背ひくく、
頭
(
つむり
)
の
形
(
なり
)
は
才槌
(
さいづち
)
とて首みぢかく
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
と恒太郎が腹立紛れに
才槌
(
さいづち
)
を持って来て、長二の前へ
投
(
ほう
)
り出したから、お政は心配して
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
膨
(
ふく
)
ら
脛
(
はぎ
)
に小さい鉄の
才槌
(
さいづち
)
を
縛
(
しば
)
り附けたように
足掻
(
あがき
)
に骨が折れる。
袷
(
あわせ
)
の尻は無論
端折
(
はしお
)
ってある。その上
洋袴下
(
ズボンした
)
さえ
穿
(
は
)
いていないのだから不断なら競走でもできる。が、こう松ばかりじゃ
所詮
(
しょせん
)
敵
(
かな
)
わない。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
おつと
來
(
き
)
たさの
次郎左衞門
(
じろざゑもん
)
、
今
(
いま
)
の
間
(
ま
)
とかけ
出
(
だ
)
して
韋駄天
(
いだてん
)
とはこれをや、あれ
彼
(
あ
)
の
飛
(
と
)
びやうが
可笑
(
をか
)
しいとて
見送
(
みおく
)
りし
女子
(
おなご
)
どもの
笑
(
わら
)
ふも
無理
(
むり
)
ならず、
横
(
よこ
)
ぶとりして
背
(
せ
)
ひくゝ、
頭
(
つむり
)
の
形
(
なり
)
は
才槌
(
さいづち
)
とて
首
(
くび
)
みぢかく
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
甚「此畜生分らねえ
才槌
(
さいづち
)
だな、間抜め、殺したに相違ねえ、そんな奴を置くと村の難儀になるから、
手前
(
てめえ
)
を追出す代りに、己の口から訴人して、
踏縛
(
ふんじば
)
って代官所へでも役所へでも引くから
然
(
そ
)
う思え」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と腰に挿していた
樫
(
かし
)
の
才槌
(
さいづち
)
を助七の前へ投出しました。
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
才
常用漢字
小2
部首:⼿
3画
槌
漢検準1級
部首:⽊
14画
“才槌”で始まる語句
才槌頭
才槌形
才槌野郎