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手離
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てばな
ふりがな文庫
“
手離
(
てばな
)” の例文
手離
(
てばな
)
す気がしないのだけれど、外にお贈りするものがないのですから、私の命から二番目に大切なこれを、あなたに御預けしますわ。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
これは
私
(
わたくし
)
の
大事
(
だいじ
)
な
品
(
しな
)
でございまして、
当時
(
いま
)
斯
(
か
)
う
零落
(
おちぶ
)
れまして、
値
(
ね
)
を高く
買
(
か
)
はうといふ人がございますけれども、なか/\
手離
(
てばな
)
しませぬで……。
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
どうせお園を
手離
(
てばな
)
すなら、何の誰それと人にも言えるお
武士
(
さむらい
)
の許へ嫁にやろうとなって、伊豆伍は、西丸御書院番頭の脇坂山城守の屋敷へ出入りしているのを幸い
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
これだけは
手離
(
てばな
)
すまいと思っていた一代のかたみの着物を質に入れて来たのだ。質屋の
暖簾
(
のれん
)
をくぐって出た時は、もう寺田は一代の想いを殺してしまった気持だった。
競馬
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
巡査
(
じゆんさ
)
は
此處
(
こゝ
)
で
初
(
はじめ
)
て
新聞
(
しんぶん
)
を
手離
(
てばな
)
した。
自分
(
じぶん
)
はホツと
呼吸
(
いき
)
をして
我
(
われ
)
に
返
(
かへ
)
つた。
義母
(
おつかさん
)
はウンともスンとも
言
(
い
)
はれない。
別
(
べつ
)
に
我
(
われ
)
に
返
(
かへ
)
る
必要
(
ひつえう
)
もなく
又
(
ま
)
た
返
(
かへ
)
るべき
我
(
われ
)
も
持
(
もつ
)
て
居
(
ゐ
)
られない
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
「このぶんならだいじょうぶだ。
精
(
せい
)
を
出
(
だ
)
して、よくしてやろう。もう、これからは、けっして、どんなことがあっても
手離
(
てばな
)
すものでない。」と、
堅
(
かた
)
く
心
(
こころ
)
に
思
(
おも
)
いながら、
日
(
ひ
)
に
当
(
あ
)
てたり
花と人間の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
離
常用漢字
中学
部首:⾫
19画
“手”で始まる語句
手
手拭
手前
手巾
手繰
手許
手向
手綱
手際
手燭