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我武者
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がむしゃ
ふりがな文庫
“
我武者
(
がむしゃ
)” の例文
この
切支丹
(
キリシタン
)
文化の花園に教育された小ましゃくれた美少年を見ながら、その親の伊東義益という男の、
我武者
(
がむしゃ
)
な
髯面
(
ひげづら
)
を聯想したからである。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
事務長は思わず身を
退
(
ひ
)
いて両手を伸ばして走りよる葉子をせき止めようとしたが、葉子はわれにもなく
我武者
(
がむしゃ
)
にすり入って、男の胸に顔を伏せた。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
お心では憤りに燃えていらっしゃるにもかかわらず、この
我武者
(
がむしゃ
)
らな、気狂いのように熱愛する弟様の暴力に一種の魅力をさえ感じたと仰しゃいました。
蛇性の執念
(新字新仮名)
/
大倉燁子
(著)
それを
引分
(
ひきわ
)
けうとて
拔劍
(
ぬ
)
きましたる
途端
(
とたん
)
に、
彼
(
あ
)
のチッバルトの
我武者
(
がむしゃ
)
めが
劍
(
けん
)
を
拔
(
ぬ
)
いて
駈付
(
かけつ
)
け、
鬪戰
(
たゝかひ
)
を
挑
(
いど
)
み、
白刃
(
しらは
)
を
揮𢌞
(
ふりまは
)
し、
徒
(
いたづ
)
らに
虚空
(
こくう
)
をば
斫
(
き
)
りまする
程
(
ほど
)
に
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
贈太政大臣信長の婿たる此の忠三郎がよし無き
田舎武士
(
いなかざむらい
)
の
我武者
(
がむしゃ
)
共をも、事と品によりては相手にせねばならぬ、おもしろからぬ
運命
(
はめ
)
に立至ったが
忌々
(
いまいま
)
しい、と胸中の
欝
(
うつ
)
をしめやかに
洩
(
も
)
らした。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
「さあ、お浪人、相手が変ったぜ。弁天さまのような
女形
(
おやま
)
のかわりに
我武者
(
がむしゃ
)
らな、三下じゃあ、変りばえがしねえだろうが、たのむぜ。その斬れ味のよさそうな
刀
(
やつ
)
の、始末を早くつけたらどうだ?」
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
「
我武者
(
がむしゃ
)
らを仰有っても通りませんよ」
親鳥子鳥
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「長いあいだ、わがままを申しました。かくのごとき
末路
(
まつろ
)
へお誘いいたしたのも、私のせいだったかもしれません。血気、やむにやまれぬ
我武者
(
がむしゃ
)
の私の」
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ベンヺ
我武者
(
がむしゃ
)
のチッバルトめが
又
(
また
)
來
(
き
)
をった。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
「いやいや、うかつに首は斬られない。貴さまのような
我武者
(
がむしゃ
)
は、首だけになっても、飛びついて来るおそれがあるからな。……まあ、月でも見ようか」
宮本武蔵:02 地の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
合戦はまず、やたらに目先の功を
競
(
きそ
)
う
我武者
(
がむしゃ
)
な前線の気負い者から口火が切られた。
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
神馬小屋
(
しんめごや
)
へ
飛
(
と
)
びこんで、馬のお
尻
(
しり
)
にかくれるもの、さては
韋駄天
(
いだてん
)
と
逃
(
に
)
げちる者など——いまが今までの
散華舞踊
(
さんげぶよう
)
は、一しゅんのまにこの
我武者
(
がむしゃ
)
のろうぜきで
荒涼
(
こうりょう
)
たるありさまと
化
(
か
)
してしまった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
が、そこには
我武者
(
がむしゃ
)
にかけとばしても、たちまちまた一つの
難関
(
なんかん
)
があった。なんの
沢
(
さわ
)
というか知らないが、おそろしく
急
(
きゅう
)
な
傾斜
(
けいしゃ
)
で、その下には
幅
(
はば
)
のひろい
渓流
(
けいりゅう
)
がまッ白な
泡
(
あわ
)
をたてて流れている。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
我
常用漢字
小6
部首:⼽
7画
武
常用漢字
小5
部首:⽌
8画
者
常用漢字
小3
部首:⽼
8画
“我武者”で始まる語句
我武者羅
我武者馬丁