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御幸
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みゆき
ふりがな文庫
“
御幸
(
みゆき
)” の例文
「あすならば、お上も上清宮へ
御幸
(
みゆき
)
なされて、ここへはお渡りもございませんのに。——どうぞ、これにお
懲
(
こ
)
りなく、また」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
またお見せくださいました
御幸
(
みゆき
)
に感謝の意もまだ表してお目にかけることができませんような不都合さも、また私が伺ってお
詫
(
わ
)
びすることにいたしましょう
源氏物語:36 柏木
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
その際法皇の
御幸
(
みゆき
)
があったが、どこからうわさがとんだものか、後白河院が、山内の大衆に、平家追討の院宣を下したという話がまたたく間にひろまった。
現代語訳 平家物語:06 第六巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
大政
(
おほまつりごと
)
しげくして、西なる京へ君はしも、
御夢
(
みゆめ
)
ならでは
御幸
(
みゆき
)
なく、
比叡
(
ひえい
)
の朝は
霞
(
かす
)
む共、
鴨
(
かも
)
の夕風涼しくも、
禁苑
(
きんゑん
)
の月
冴
(
さ
)
ゆとても、鞍馬の山に雪降るも、御所の
猿辻
(
さるつじ
)
猿の
頬
(
ほ
)
に朝日は照れど
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
あの
山城
(
やましろ
)
の皇居を海に近い
武蔵
(
むさし
)
の東京に
遷
(
うつ
)
し、新しい都を建てられた当初の
御志
(
おんこころざし
)
に変わりなく、従来深い
玉簾
(
ぎょくれん
)
の内にのみこもらせられた旧習をも打ち破られ、帝自らかく国々に
御幸
(
みゆき
)
したまい
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
その病後の療養に、私は小田原の
御幸
(
みゆき
)
ヶ
浜
(
はま
)
へ一と月ばかりほど転地していたことがあった。ああ、あの頃だったなと思うと、私の追憶には青い青い
広重
(
ひろしげ
)
の海の色や朝夕の潮騒の音が響いて来る。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
当日になると各部落から屋台が出る。又だんじりといふ車を曳いて出る小村もあつた。神の
御幸
(
みゆき
)
とも御出とも謂つて、神輿が里中を巡つて行かれる時刻には、老人でも家の中にゐる者は無かつた。
祭のさまざま
(新字旧仮名)
/
柳田国男
(著)
白日の
御幸
(
みゆき
)
は今日もある由なり
光箭
(新字新仮名)
/
今野大力
(著)
鶯や
御幸
(
みゆき
)
の
輿
(
こし
)
もゆるめけん
五百句
(新字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
あくる日はまた、上皇の
御幸
(
みゆき
)
で、式事すべて、前日のごとく、
便殿
(
べんでん
)
で上皇から尊氏兄弟へ、親しく
賜酒
(
ししゅ
)
のことがあり、夜に入って、
還御
(
かんぎょ
)
になった。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この年の三月上旬、位を譲られた高倉上皇が、安芸の厳島へ
御幸
(
みゆき
)
になるという話が伝わった。
現代語訳 平家物語:04 第四巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
御窮屈なお思いもなしに
御幸
(
みゆき
)
などもおできになることになって、あちらこちらと御遊幸あそばされて、今日の御境遇ほどお楽しいものはないようにお見受けされるのであった。
源氏物語:35 若菜(下)
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
たゞその舞台を人が舁き、又は車を附けて曳きあるくやうになつたのは、昼間の
御幸
(
みゆき
)
の路を賑はしくしようとした為で、是に氏子の者が出演するやうになつたのと共に、新らしい出来事と云つてよい。
祭のさまざま
(新字旧仮名)
/
柳田国男
(著)
夏山の若葉立ちくぐ
霍公鳥
(
ほととぎす
)
なれもなのらな君が
御幸
(
みゆき
)
に
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「法皇には、昨夜おそく、ひそかに院を忍び出られ、鞍馬より
横川
(
よかわ
)
を経て、義仲の陣営にあてられている
延暦寺
(
えんりゃくじ
)
へ
御幸
(
みゆき
)
あそばされてしもうたらしい」
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
常に見し君が
御幸
(
みゆき
)
を今日とえば
現代語訳 平家物語:06 第六巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
雷山
(
いかづちやま
)
に
御幸
(
みゆき
)
して
若菜集
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
こういえば平家の退却は、予定のもとに、秩序整然と行われたようにもあるが、それは
御幸
(
みゆき
)
のあった時刻の前後だけでいよいよ残る一門が、各〻の
第宅
(
ていたく
)
に火を放って
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
『ときに。院におかせられては、近くまた、
安楽寿院
(
あんらくじゅいん
)
へ、
御幸
(
みゆき
)
あるやにうけたまわるが』
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いや、一般の者が、満足もこえて、感激にひれ伏したのは、はからずも、この安土城のうちにかつてありとも聞いていなかった「
御幸
(
みゆき
)
の
間
(
ま
)
」を、この日、拝観したことであった。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
光厳
(
こうごん
)
、
光明
(
こうみょう
)
、
崇光
(
すこう
)
の三上皇も、
御幸
(
みゆき
)
していらせられたので、一山には、守護の武士たちや、
公卿
(
くげ
)
たちも、
夥
(
おびただ
)
しい数にのぼり、賊軍の襲来に備える兵馬兵糧の
料
(
しろ
)
はもとよりのこと、永い年月のうちには
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「さぞかし、今年は加茂の
御幸
(
みゆき
)
(五月の祭)も人出を見よう」
私本太平記:05 世の辻の帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“御幸”の意味
《名詞》
(ごこう)上皇、女院の外出。
(ぎょこう)天皇の外出。
(出典:Wiktionary)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
幸
常用漢字
小3
部首:⼲
8画
“御幸”で始まる語句
御幸浜
御幸福
御幸寺
御幸町