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布呂敷
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ふろしき
此時分の
發掘法といふのは、
幼稚なもので、幻花
子はハンマーでこつこつ
掘つて、
布呂敷で
貝殼を
渫ひ
出す
位ゐ。
玄子と
余とは
先づ
林に
入りて、
樹の
枝を
折り
來り、それを
柱として
畑中に
立て、
日避の
布片を
天幕の
如く
張り、
豆の
莖の
束にしてあるのを
借り
來つて、
地に
置き、
其上に
布呂敷シオルなど
敷いて
幻花子は、
此土瓶を
布呂敷に
包み、
背に
斜に
掛けて
負ひ、
自轉車に
反身で
乘つて
走らすのを、
後から
見て
行く
佛骨子が、
如何かして
自轉車から
落ちて、
土瓶を
破したら
面白からうと
呪つたといふ。