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家中
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いへぢう
ふりがな文庫
“
家中
(
いへぢう
)” の例文
亭主は
家中
(
いへぢう
)
に有り
丈
(
た
)
けのお金でお神さんの望み通りの馬車をこしらへて遣りました。お神さんは喜んでそれに乗つて方々を
駈
(
かけ
)
まはりました。
金剛石
(新字旧仮名)
/
夢野久作
(著)
越前國
(
ゑちぜんのくに
)
大野郡
(
おほのごほり
)
の
山家
(
やまが
)
の
村
(
むら
)
の
事
(
こと
)
である。
春
(
はる
)
、
小正月
(
こしやうぐわつ
)
の
夜
(
よ
)
、
若
(
わか
)
いものは、
家中
(
いへぢう
)
みな
遊
(
あそ
)
びに
出
(
で
)
た。
爺
(
ぢい
)
さまも
飮
(
の
)
みに
行
(
ゆ
)
く。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
好
(
よ
)
いお
茶
(
ちや
)
の
香
(
にほひ
)
がするのと、
家中
(
いへぢう
)
でみんな
働
(
はたら
)
いて
居
(
を
)
るので、
父
(
とう
)
さんも
雀
(
すずめ
)
と一
緒
(
しよ
)
にそこいらを
踊
(
をど
)
つて
歩
(
ある
)
きました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
亭主は直ぐに
家中
(
いへぢう
)
にある一番良い
布
(
きれ
)
を切つてお神さんの着物をこしらへて
其
(
その
)
上に靴から帽子手提袋まで作つて与へますとお神さんは大喜びでそれを
金剛石
(新字旧仮名)
/
夢野久作
(著)
もう
一度
(
いちど
)
は
覺
(
おぼ
)
えて
居
(
ゐ
)
ない。いづれも
大事
(
だいじ
)
に
至
(
いた
)
らなかつたのは
勿論
(
もちろん
)
である。が、
家中
(
いへぢう
)
水
(
みづ
)
を
打
(
う
)
つて、
燈
(
ひ
)
も
氷
(
こほ
)
つた。
三年目
(
さんねんめ
)
の
時
(
とき
)
の
如
(
ごと
)
きは、
翌朝
(
よくあさ
)
の
飯
(
めし
)
も
汁
(
しる
)
も
凍
(
い
)
てて、
軒
(
のき
)
の
氷柱
(
つらゝ
)
が
痛
(
いた
)
かつた。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
林檎
(
りんご
)
のやうに
紅
(
あか
)
い
祖母
(
おばあ
)
さんの
頬
(
ほゝ
)
ぺたは、
家中
(
いへぢう
)
のものゝ
心
(
こゝろ
)
をあたゝめました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
“家中”の意味
《名詞》
(かちゅう、いえじゅう)家、屋敷の中。
(かちゅう、いえじゅう)家全体。家族全員。
(かちゅう)大名の家臣全体。
(出典:Wiktionary)
“家中”の解説
家中(かちゅう)は、日本の中世から近世にかけての武家、およびその家臣団のことである。江戸時代においては大名領(藩)を支配する組織、または大名に仕える武士(藩士)のこと、あるいは大名の領土自体を指した。
(出典:Wikipedia)
家
常用漢字
小2
部首:⼧
10画
中
常用漢字
小1
部首:⼁
4画
“家中”で始まる語句
家中誰
家中取鎮
家中粒選