大良だいら)” の例文
新道しんだう春日野峠かすがのたうげ大良だいら大日枝おほひだ絶所ぜつしよで、敦賀つるがかねさきまで、これを金澤かなざはから辿たどつて三十八里さんじふはちりである。かに歩行あるけば三年さんねんかゝる。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ふたつめのたうげ大良だいらからは、岨道そばみち一方いつぱううみ吹放ふきはなたれるのでゆきうすい。くるま敦賀つるがまで、やつつうじた。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あまつさ辿たどむか大良だいらたけ峰裏みねうらは——此方こちらひとりむしほどのくもなきにかゝはらず、巨濤おほなみごとくもみね眞黒まつくろつて、怨靈をんりやう鍬形くはがた差覗さしのぞいてはえるやうな電光いなびかりやまくうつた。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)